STマイクロエレクトロニクス、ST33セキュア・マイコンの累積出荷数が10億個を突破したことを発表
- ST33セキュア・マイコンが、強力なセキュリティ保護機能と、次世代アプリケーション向けの革新的な仕組みを融合
- eSIM、eSE、TPMなど、新しいデバイスのパイオニアとして業界をリード
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、セキュア・マイクロコントローラ(マイコン)であるST33の累積出荷数が10億個を突破したことを発表しました。
ST33ファミリの好調な実績の背景には、モバイル・コンスーマ、Smart Driving、Smart IndustryおよびSmart City分野におけるデータ保護やシステムのセキュリティ強化に対するニーズの高まりがあります。同製品ファミリは、最新のセキュリティ保護機能を備えた認証取得済みセキュア・プラットフォームを共通の基盤としており、柔軟性の高いアーキテクチャを有しています。STは、このアーキテクチャを活用することで、組込みSIM(eSIM)、組込みセキュア・エレメント(eSE)、Trusted Platform Module(TPM)といった新しいセキュリティ・チップの開発をリードしてきました。これらのチップは、使いやすいパッケージサイズに強固なセキュリティを組み込み、利便性と高いサイバー攻撃耐性を両立しています。
STのセキュア・マイクロコントローラ事業部マーケティング・ディレクターであるLaurent Degauqueは、次のようにコメントしています。「今日では、スマートフォンやウェアラブル機器、IoT機器など、ユビキタスなネットワーク接続型のスマート機器が欠かせません。ST33は、これらのスマート機器における組込みセキュリティを進化させてきました。同種の製品としては先進的なArm® SecurCore® SC300セキュア・プロセッサを初めて採用し、STの柔軟なアーキテクチャと最先端のFlashメモリ技術を活用して、最高クラスの業界標準(1) を満たす保護機能を一貫して提供するとともに、インタフェースやアクセラレータなどの新機能を統合して新たな用途にも対応しています。」
ST33は、組込みセキュリティ・プラットフォームとして、SIMベンダ、OS開発者のほか、各種機器の主要メーカー(スマートフォン、ウェアラブル機器、セキュリティ・リーダー、デスクトップPC、サーバーなど)に採用されています。また、大手スマートフォン・メーカーも、eSIMベースの新しい機器を導入するためにST33を採用しており、小型・薄型のWLCSP(ウェハ・レベル・チップ・スケール・パッケージ)と、ウエハ上でパーソナライズを行うGSMA準拠の製造フローという優位性を活用しています。
2018年、STは、追加プログラミング不要なパーソナライズ済みのST33 eSIMをモバイル機器およびIoT機器メーカーに提供すべく、チップ・メーカーとして初めてGSMA SAS-UP(Security Accreditation Scheme for UICC Production)認証を取得しました。
ST33ファミリは、NFCコントローラとの通信、先進的な暗号機能用のハードウェア・アクセラレータなど各種機能や、さらには産業グレードおよび車載グレード対応品を揃えた多様な品種で構成されています。
(1)ST33ファミリには、モバイル決済、電子政府、ITをはじめとする各業界の高いセキュリティ標準(ISO 15408 CC EAL 5+、EMVCo、米国連邦情報処理標準(FIPS)、GSMAのリモートSIMプロビジョニングなど)に対応する各種製品が用意されています。