STマイクロエレクトロニクス高度運転支援システムの省スペース化と信頼性向上に役立つプログラム可能な車載用電源ICを発表
電圧設定用の外付け抵抗およびプリレギュレータが不要 Geneva / 13 May 2019STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、車載用ビジョン・システムをはじめとする各種車載アプリケーションの電子制御ユニットの小型化ならびに高信頼性化に貢献する車載用電源IC L5965を発表しました。7個の出力を持つ同製品は、レジスタによるプログラムが可能な出力電圧とシーケンシングに加え、機能安全メカニズムを備えており、バッテリ電圧から直接動作させることができます。
L5965は、7個の安定化電源出力を搭載しており、カメラやレーダーを使用した高度運転支援システム(ADAS)の全体(センサ、メモリIC、プロセッサ、CANインタフェース回路など)に給電できます。同製品は、出力電圧およびシーケンシング設定用のワンタイム・プログラマブル(OTP)セルを持っているため、幅広い各種ADASやその他の車載アプリケーションに対する柔軟な設定が可能です。
L5965は、車載バッテリから直接動作させることができるため、プリレギュレータなしで使用できます。レジスタでプログラム可能な出力が電圧設定用の抵抗を不要にし、内蔵レギュレータは外部補正回路なしで使用できます。こうした外付け部品の削減が、小型化と部材コストの低減に貢献すると同時に、外付け部品が使用環境の影響を受けることによる変動がなくなるため、システムの信頼性と精度も向上します。
L5965は、ISO 26262に準拠して設計された機能安全メカニズムを採用しており、システムは自動車安全性レベル(ASIL)要件のASIL-Dレベルまで適合できます。このメカニズムには、エラー・ステータス・ピン、電圧モニタ、接地損失コンパレータ、アナログとデジタルの内蔵自己診断(BIST)機能、および温度モニタなどが含まれます。
L5965は現在量産中で、小型・低コストのQFN48パッケージ(7 x 7mm、ヒートシンク不要)に実装されたサンプルも提供されています。価格は、1000個購入時に約3.59ドルです。
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