12 Feb 2019 | Geneva

STマイクロエレクトロニクス、シンプルで利便性に優れ、さらなる省電力化を実現する最先端のLEDドライバを発表

  • 需要が高まっている高効率調光機能に対応するオールインワン型の高電圧LEDドライバ
  • 高精度および高速起動により、優れたユーザ体験を実現
  • 照明企業であるTCI社が、省電力化と安全性・利便性向上のためSTの新しいLEDドライバを採用
Geneva / 12 Feb 2019

多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、最先端のLED制御のノウハウと先進的なパワー技術を融合させたオールインワン型の新しいLEDドライバを発表しました。同製品は、省電力化とユーザ体験の向上を可能にする次世代の照明を実現することができます。

STマイクロエレクトロニクス、シンプルで利便性に優れ、さらなる省電力化を実現する最先端のLEDドライバを発表

HVLED001Bは、LED照明モジュールの設計の簡略化、あらゆる調光レベルでの電力効率の最大化、より滑らかな輝度調整を可能にします。STの主要顧客で、照明分野の革新的企業であるイタリアのTCI社は、省電力化と安全性・利便性向上のため、次期製品の設計にHVLED001Bをすでに採用しています。

TCI社の技術広報担当者は、照明に関する最新の規制と市場要求をサポートする中・高パワーのLED照明の開発は簡単な課題ではないことを説明した上で、次のようにコメントしています。「設計簡略化と部材コスト低減を可能にする各種機能を備えたSTの新しいLEDドライバを採用することで、当社は高い性能目標を達成することができました。LEDの起動は非常に速く、起動時間は0.4秒以下です。また、低い調光レベルでも高い効率を維持することができるため、従来のドライバは優位性を失う可能性があります。」

STのエグゼクティブ・バイスプレジデント 兼 アナログ・MEMS・センサ・グループ アナログ・サブグループ・ジェネラル・マネージャであるMatteo Lo Prestiは、次のようにコメントしています。「最新の照明は、あらゆる動作条件で電力効率を向上させるだけでなく、力率の向上と高調波歪の低減により、スマートグリッドによる制御と電力品質に対応する必要があります。HVLED001Bは、これらの目標達成を可能にすると同時に、起動性能と調光精度の向上にも対応します。」

HVLED001Bは現在量産中で、広く普及している小型SSOP10パッケージで提供されます。単価は、1000個購入時に約0.687ドルです。

技術情報
HVLED001Bは、STのLEDドライバ・ファミリの第2世代となる製品で、高電圧スタートアップおよび検知回路を内蔵しており、ACラインに簡単に接続できます。

以下の先進的な機能により、複数のプラットフォームでの再利用が可能で、照明に関する最新の規制にも準拠しています。

  • 広範囲にわたり高精度な入力電圧変動/ 負荷変動により、定電圧 / 定電流出力が可能。
  • 広く認められた安全基準である60V未満の電圧を維持し、アプリケーションの堅牢性向上に貢献するフォトカプラなしの定電圧出力制御
  • 軽負荷時の効率とレギュレーションを向上させ、中負荷時の高効率も可能にする周波数フォールドバック機能
  • 高精度で滑らかな調光
  • 90%超の電力変換効率
  • 100mW未満の無負荷時消費電力
  • 0.9超の力率と、10%未満の全高調波歪(THD)
  • 軽負荷および中負荷時の低EMI
  • 各種保護機能を内蔵:過電流保護、入力過電圧保護、ブラウン・アウト保護、およびフォトカプラ故障保護
  • STのスマートAuto-Reload Timer(ART)のラッチフリー保護による優れた安全性