09 May 2018 | Fremont (California), Geneva (Switzerland) and St. Paul (Minnesota)

LifeSignals、STマイクロエレクトロニクスと3M社のサポートを受け開発したLifeSignalsのLife Signal™プロセッサを発表

  • 安全を重視する医療・ヘルスケアモニタ分野のウェアラブル機器向けの新しいワイヤレス・バイオセンサ・プラットフォーム
  • LifeSignalsが、量産市場向けプロセッサの開発および産業化を目的に3M社およびSTと協力
Fremont (California), Geneva (Switzerland) and St. Paul (Minnesota) / 09 May 2018

LifeSignals, Inc.(以下LifeSignals)は、安全を重視する医療・ヘルスケアモニタ分野のモバイル機器およびウェアラブル機器に最適化された世界初の半導体チップ「Life Signal Product(LSP)プラットフォーム」を発表しました。同製品は、医療機器市場におけるさまざまな要求をサポートするため、STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)および3M社(NYSE:MMM)との協力の下、開発および製品化されました。 

LifeSignalsの創業者で、最高経営責任者(CEO)であるSurendar Magarは、次のようにコメントしています。「医療業界では、病院内患者モニタ、遠隔ヘルスケア・モニタ、ウェルネス、フィットネス、作業者安全管理、高齢者介護などの人間モニタから、ペットや家畜などの動物ヘルスケアまで、さまざまな用途で使い捨て型や再利用型の臨床用ウェアラブル機器が求められています。当社はこれらの要求をサポートしていきます。また、私たちは、Life Signal Processor Productファミリが、生体から日々生成される重要かつ膨大な生体信号を処理し、『Internet of Lives』において重要な役割を果たすと信じています。」

LSPファミリは、現在、2種類の半導体製品と開発サポート・ツールで構成されています。

  • LC1100 Life Signal™プロセッサ(使い捨て型 臨床用バイオセンサ・パッチ向けシングルチップ・ソリューション) – LC1100は、同製品ファミリのコア・チップで、臨床用の精度で複数の生体信号を常時検出することができます。低コスト・低消費電力のワイヤレス・バイオセンサ・パッチや、スマート・アパレルといったウェアラブル機器を実現します。LC1100は、検出したデータを、モニタ機器、スマートフォン、タブレット、クラウドなどに送信することが可能で、コイン型電池で数日間連続動作します。
  • LC5500 UWB無線チップ(受信機器用コンパニオン・チップ) – LC5500は、携帯型機器と固定の受信機器で使用するオプション・チップです。LSPチップセットのハイブリッド無線(Wi-Fi、UWB、および医療用帯域の規格)は、複数の対象者がLSP搭載のバイオセンサを装着してモニタされている状況でも、同時に複数の無線チャネルにおいて有線と同等の品質で通信できるように開発されました。
  • 機器メーカー向け開発サポート・ツール – LSPファミリには、開発ボードやソフトウェア開発キット(SDK)などを含む包括的なハードウェア / ソフトウェア開発ツールが準備されており、機器メーカーはLSP搭載機器をカスタマイズしながら設計することができます。さらに、量産化が可能なリファレンス設計も利用可能で、パッチ、スマート・アパレル、受信機器などの多様な製品を開発できます。そのほか、iOSおよびAndroid機器向けにさまざまなアプリも用意されています。

LSP製品ファミリは、主要戦略パートナー2社と協力して開発されました。大手イノベーション企業である3M社は、LSP技術に必要な情報を提供するとともに、同技術の優位性を検証しました。また、世界的半導体メーカーのSTは、LSP製品の量産化に必要な半導体の開発、製造、品質保証に関してリソースを提供しました。

3M Infection Prevention Division、プレジデント 兼 ジェネラル・マネージャであるCindy Kentは次のようにコメントしています。「3Mの技術がさらに応用され、先進的な無線接続性の向上を通じて、患者の転帰に貢献できることを期待しています。」

STのアナログ・MEMS・センサ グループ 社長であるBenedetto Vignaは、次のようにコメントしています。「当社は、LifeSignals社の革新的なマルチ無線アーキテクチャを臨床用の規格に適合させ、製品化および量産化に向けて協力してきました。LSPは、超低消費電力のワイヤレス通信、高精度のセンサ・インタフェース、先進的なアナログ機能、超高効率プロセッシング・プラットフォームを複合的に組み合わせることでメリットを実現した完璧な事例です。」

背景情報
ヘルスケアおよびテクノロジー業界は、医療機器から出力される大量のデータを管理し、ヘルスケア、ウェルネス、パーソナル・セーフティといった用途に役立てるため、過去数十年の間、モニタ機器と解析技術の開発に取り組んできました。

しかし、ヘルスケア業界では未だに有線センサが使用されており、患者の体にケーブルをつないでおく必要があるため、そうした技術の導入は限られています。一方で、医療用モニタ機器は依然として大型で高価です。医療におけるデジタル革命は、ウェアラブル・センサがワイヤレスで着け心地が良く、小型かつ低コストで、現在使用されている有線のセンサに匹敵する臨床用の精度に加えて、さまざまな受信機器との有線と同等品質の通信性能を実現するまで、決して成功することはありません。

最終的には、1つのウェアラブル機器で、心拍、血中酸素濃度、呼吸信号、心音、体温、動作といった複数の生体信号プロファイルを検出できる必要があります。しかし、これまで、ワイヤレス・センサ技術は高コストで消費電力も大きく、また、安全が重視される用途において必要な信頼性も有していなかったため、このビジョンの実現には至っていません。LSPは、このような状況を変える製品ファミリです。

インタビュー
LifeSignals、社長 兼 CEO : Surendar Magar

STマイクロエレクトロニクス、アナログ・MEMS・センサ グループ 社長 : Benedetto Vigna


LifeSignals, Inc.について
LifeSignals社(旧名HMicro, Inc.社)は、シリコンバレーを拠点として、特許取得済みの半導体プラットフォームであるLife Signal™ Processorの開発・製造を行っています。LSPは、人間や動物の生体信号を取得し、クラウドへの通信を実行します。LifeSignalsは、Flex社、Uniquest社、Dreamtech社、Renew Group、Seraph Capital、Xseed Capital、Reddy Capitalなどの出資によるベンチャー・キャピタルに支援されたファブレス半導体企業です。 詳細については、www.lifesignals.comをご覧ください。

STマイクロエレクトロニクスについて
STは、私たちの暮らしに欠かすことのできないエレクトロニクス機器に、優れた性能と高い電力効率を特徴とした半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。あらゆるシーンで活躍するSTの製品は、お客様が開発する次世代モバイルやIoT機器の他、よりスマートな自動車、工場、都市および住宅を可能にします。STは、生活をより豊かにする技術革新を通じ、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。STは、10万社を超えるお客様に半導体を提供しており、2017年の売上は83.5億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(http://www.st.com)をご覧ください。

*2018年5月9日にフリーモント(米国)、 ジュネーブ(スイス) 、 セントポール(米国)で発表されたプレスリリースの抄訳です。

 

 

Media Contacts for LifeSignals
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– 415-577-0171
Brenna Bolger - 408-838-6673

STMicroelectronics
Alexis Breton – Director, PR & Media Operations

alexis.breton@st.com
Tel: + 33 6 59 16 79 08