オールインワンの不揮発性メモリで超低電力IoTモジュール設計に新たな可能性を提供

NVM設計で超低電力組み込みシステムの課題を克服するための7つの考慮事項：

超低消費電力

サイズ、性能、および消費電力の間で適切なバランスを取ることは、バッテリ駆動モジュールにおいての大きな課題です。抑えられた消費電力の制約の下で、設計者はデータロギング、イベント記録、OTAなどを行うためにNVMを使用しなければなりません。

STの新しいNVMは、電力効率を向上させます。本NVMは、業界の類似デバイスと比べ、読出しモードでは最大5倍、書込みモードでは最大10倍のエネルギーを節約することができます。

パラメータ設定とデータロギング

IoTアプリケーションには、動きや環境データをモニタするために多くのセンサ･ノードやモジュールが組み込まれています。データロギング機能やイベント記録機能では、さらに解析も行います。通常、EEPROMデバイスにより容易に実装することができますが、多くの場合、提供できるメモリ容量は最大わずか4Mbitとなっています。

最大64Mbitの、バイトおよびページ書込み機能と高い書き換えサイクル性能を備えた柔軟性の高い不揮発性メモリでは、ソフトウェア･エミュレーション･スタックやウェアレベリングが不要です。同時に、書き換え後のデータも堅牢に保持します。

ASICブートローダの取り扱い

アプリケーション向けコントローラ（ASIC）では、コードの実行にRAMを使用しますが、電源投入時におけるブート･コードのダウンロードには外部の不揮発性メモリが必要です。

64Mbit NVMは、電源投入時の非常に高速な可用性とSPIクワッド出力を備えており、モジュールのウェイクアップ時間を短縮してエンドユーザ体験を向上させることができます。

ファームウェア高速無線アップデート（FOTA）

IoTデバイスは、クラウドに接続してファームウェアのバージョンをアップグレードします。つまり、デバイス所有者は、アップデートの実行中は同デバイスを使用できません。ファームウェアをアップグレードすれば、通常、長期的な性能が保証されるだけでなく、セキュリティも向上します。

セクタやブロックの消去時間を数ミリ秒に短縮する高速64Mbit NVMは、高速ページ･プログラミング･モードを備えており、ファームウェアのアップデートを高速化してモジュールのダウンタイムを減らすことができます。

信頼性の高いデバイス操作を小型バッテリで

複雑な環境センシング向けの小型のIoTモジュールでは、集積化に柔軟に対応できる小型バッテリが求められています。直接バッテリ･プラグインでは、瞬時電力が制限され、電圧の低下が起こります。

広い電源電圧範囲とピーク電流制御を特徴とする不揮発性メモリは、バッテリを維持し、時間が経過しても信頼性の高い動作を保証します。

堅牢な長期保持

厳しいミッション･プロファイルが要求されるハイエンド･アプリケーションを設計する場合は、単一のNVMで読出し専用パラメータ、補正テーブル、ブート･コード、サイクル･データを管理し、時間が経過してもデータの信頼性を保証することができれば便利です。

ユーザ･トランスペアレントなエラー･コード訂正（ECC）を備えた最大64Mbitの信頼性の高い不揮発性メモリを使用すれば、完全性の高いデータの管理を簡素化し、長期間にわたり堅牢性を維持することができます。STの新しいNVMなら、複雑な制御、管理は不要です。

小型フォーム･ファクタ

モバイル･アプリケーションには、小型で高集積なコンポーネントが必要です。この要求条件は、システムの中核をなすNVMにも当てはまります。

小型で堅牢なSO8N、DFN8、または超小型のWLCSP8パッケージで提供される8ピンSPI NVMは、高いスペース効率が求められる設計に最適です。