ワイヤレス・ネットワークの中核をなすIoTデバイスは、保護する必要のある機密情報を含め、大量の個人データの収集と送信を行います。
個人データを保護し、サイバー攻撃を防止するために、クラウド接続されるデバイスにはセキュリティが不可欠です。そのため、専用の規格によって規制が適用されています。
STM32ソリューションを使用すると、IoTデバイスをクラウドにセキュアに接続できるため、アセット・トラッキング、フリート管理、スマート・ビルディング、スマート・インダストリ、スマート・シティなどのアプリケーションをより簡単に導入できるようになります。
クラウド接続ソリューションを容易に作成できるソリューション
STは、Microsoft Azure IoTやAmazon AWS IoTなどの主要なクラウド・ソリューション・プロバイダとの提携を通じ、STM32マイクロコントローラやマイクロプロセッサ、およびST製のセンサを使ってIoTソリューションを簡単に作成できるようにしています。
また、幅広いIoTハードウェア・ツールとともに、STM32Cube拡張パッケージの事前統合済みのソフトウェア、強力な開発エコシステム、そしてスタータ・キットも提供しています。これらのソリューションを使用すれば、数十億のIoTデバイスを監視し、管理するクラウド・プラットフォームにIoTデバイスを簡単かつセキュアに接続することが可能になります。
デバイス | コア | セキュリティ機能 | ソフトウェア・パッケージ | バージョン | 評価ボード |
STM32L4 | Arm® Cortex®-M4 | X-CUBE-SBSFU | X-CUBE-AZURE-L4 | 1.2.2 | STM32L496AGマイクロコントローラ搭載のLTE セルラ to クラウド・パック |
STM32U5 | Arm® TrustZone®搭載のArm® Cortex®M33コア | Trusted Firmware-M(TFM) | X-CUBE-AZURE - U5 | 2.0.0 | IoTノード用STM32U5ディスカバリ・キット |
STM32H5 | Arm® TrustZone®搭載のArm® Cortex®M33コア | セキュア・マネージャ | X-CUBE-AZURE-H5 | 1.0.0 | STM32H5 ディスカバリ・キット |
STM32H7Rx/Sx | Arm® TrustZone®搭載のArm® Cortex® M7コア | セキュア・マネージャ | X-CUBE-AZURE-H7S | 1.0.0 | STM32H7Rディスカバリ・キット |
STM32Cube用AWS IoTソフトウェア拡張。
X-CUBE-AWS拡張パッケージは、Amazon FreeRTOS™ のIoTリファレンス統合デモンストレーションをベースとしています。このソフトウェア・ツールを使用すれば、よりセキュアかつ簡単な方法でデバイスをAWS IoTクラウド・プラットフォームに接続できます。
- 機能一覧:
- Amazon FreeRTOS™ IoTリファレンス統合
- 設定可能なTCP/IPスタック
- TLS 暗号化
- ファームウェアの更新
- AWS IoT Core™マルチアカウント登録
- AWS IoT Core™接続、Device Shadow、Jobs、Defender
- AWS IoT Core™ OTAファームウェア更新
デバイス | コア | セキュリティ機能 | ソフトウェア・パッケージ | バージョン | 評価ボード |
STM32L4 | Arm® Cortex®-M4 | X-CUBE-SBSFU | X-CUBE-AWS-L4 | 2.2.1 | IoTノード用のSTM32L4+ディスカバリ・キット |
STM32U5 | Arm® TrustZone®搭載のArm® Cortex®M33コア | Trusted Firmware-M(TFM) | X-CUBE-AWS-U5 | 3.0.0 | IoTノード用STM32U5ディスカバリ・キット |
STM32H5 | Arm® TrustZone®搭載のArm® Cortex®M33コア | セキュア・マネージャ | X-CUBE-AWS-H5 | 1.0.0 | STM32H5 ディスカバリ・キット |
STM32H7Rx/Sx | Arm® TrustZone®搭載のArm® Cortex® M7コア | セキュア・マネージャ | X-CUBE-AWS-H7S | 1.0.0 | STM32H7Rディスカバリ・キット |
STM32Cube用の追加のIoTクラウド・ソフトウェア拡張パッケージ
X-CUBE-CLD-GEN拡張パッケージは、一連のライブラリとアプリケーション例を提供します。サンプル・アプリケーションにより、ネットワーク接続の設定が可能です。また、デバイス用の各種オプションを使ってクラウドと通信することもできます。
クラウドへのセンサ・データ送信に関するサンプル・プロジェクトでは、MQTTクライアントをMQTTブローカに接続してデータを発行し、パラメータの更新やコマンドをクラウドから受信する方法を示しています。MQTTクライアントとは、MQTTライブラリを実行するデバイスに付与される名前です。サーバからマイクロコントローラに至るまでの任意のデバイスに付与できます。
このパッケージは、MQTTログインとパスワードによるデバイス認証に加え、TLS暗号化、サーバ認証、およびデバイス認証にも対応しています。
- 機能一覧:
- MQTTおよびHTTPプロトコルを使用するIoTクラウド・アプリケーションの迅速な評価と開発を支援する、すぐに実行できるファームウェア・サンプル
-
- 複数のIoTクラウド・プラットフォームへの接続性:
- MQTTプロトコル:Eclipse Mosquitto™、Ubidots
- HTTPプロトコル:Exosite、Grovestreams、Ubidots
- 各種クラウド・プロバイダへのアプリケーションの移行を容易化する、汎用的なクラウド通信プロトコル
- TLS 暗号化
デバイス | コア | セキュリティ機能 | ソフトウェア・パッケージ | バージョン | 評価ボード |
STM32L4 | Arm® Cortex®-M4 | X-CUBE-SBSFU | X-CUBE-CLD-GEN | 1.0.1 | STM32L496AGマイクロコントローラ搭載のLTE セルラ to クラウド・パック |