IO-Linkはファクトリ・オートメーションに向けた、フィールドバスに依存しない通信規格です。センサやアクチュエータの接続に特化しており、IEC 61131-9規格によって定められています。IO-Linkは、ファクトリ・オートメーション・システムで一般的に使用されているどの通信プロトコルとも、専用のインタフェースやブリッジを介して容易に統合でき、既存のネットワークを拡張してリモート・センサやリモート・アクチュエータを接続する、シンプルなソリューションとなります。 Industry 4.0やインダストリアルIoT(IIoT)のコンセプトを最大限に活用し、あらゆるセンサや関連するデータ・ポイントを使ってきわめて複雑な産業プロセスをもリアルタイムに制御、最適化することができます。
STのL6360およびL6362Aは、IO-Linkトランシーバおよび汎用(SIOモード)トランシーバ向けマスタ / デバイス・ソリューションを実現します。シングル3線接続(PHY2)を通じてCOM1(4.8kbaud)、COM2(38.4kbaud)およびCOM3(230.4kbaud)のモードをサポートしています。
ハーフブリッジ出力ステージは、ハイサイド、ローサイド、またはプッシュプルとして構成可能で、最大限の設計の柔軟性を提供します。この2つのICは、最新のセンサとアクチュエータにおけるリモート・サービス、標準化、機能性検証、診断、および監視の要件をすべて満たしており、あらゆるオートメーション・システムに適しています。
主な特徴
幅広いアプリケーションに対応可能
- 広い電源電圧範囲(L6360:18V~32.5V、L6362A:7V~36V)
- 高い出力電流(L6360:最大500mA、L6362A:最大220mA)
きわめて高い設計の柔軟性
- 出力ステージを選択可能(ハイサイド / ローサイド / プッシュプル)
- I2Cモードにおける容易なアクセスおよびカスタマイズが可能(L6360)
- リニア・レギュレータを選択可能(L6360:3.3V / 5V 50mA、L6362A:10mA)
きわめて低い電力損失および高効率
- クラス最高レベルのRDS(on)<2Ω(L6360)、<1.6Ω(L6362A)
きわめて高い信頼性
- 包括的な保護機能
- 故障に迅速に対応するLED診断シーケンス