スマート機器
さっとかけることができ、かけているのを忘れてしまうほど軽いARグラスを想像してみてください。それがCES 2025で発表されたMeta-Bounds社のARグラスの魅力です。一日中着用できるARグラスに最初に挑戦した企業は同社ではありませんが、先進的な近眼ディスプレイ・システムを内蔵し、かつ重さ35グラムを実現したのは同社が初めてです。
また、その他に差別化されている点は、快適さや高度な没入型機能に加え、1回の充電で10時間の連続使用が可能で、AIを活用したさまざまな新たなユーザ体験を提供できることです。
その秘密は、AIのメリットを日常生活にシームレスに統合していくことを目指して開発された汎用32bitマイクロコントローラ「STM32N6」にあります。
Meta-Bounds社のARグラスは、重さわずか35グラムで、1回の充電で10時間の連続使用が可能です。また、AIを活用したさまざまなユーザ体験を提供することができます。STM32N6マイコンの登場以前は、限られた消費電力でこのレベルのパフォーマンスを達成することは不可能でした。このマイコンの最大の特徴は、イメージ・シグナル・プロセッシング・ユニット(ISP)と、「Neural-ARTアクセラレータ」ニューラル・ネットワーク処理ユニット(NPU)という、高度に特化された2つのユニットを搭載していることです。STM32N6に搭載されたこれらの自社開発NPUとISPは、学習済みAIモデルを使用して大量のデータと画像を処理し、価値あるアクションに変換できます。その結果、マイコンのメイン・プロセッシング・コアは他のタスクに割り当てることができます。このようにして、Meta-Bounds社のARグラスは最小限の消費電力で非常に多くの体験を提供することができます。
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STM32N6マイコンの登場は、当社の商品にとって画期的でした。
ニューラル・ネットワーク処理ユニットとイメージ・シグナル・プロセッサの搭載により、高度な機能を備えた超軽量ARグラスが実現しました。”
Zhou Xing博士, Meta-Bounds社 共同創業者
スタイリッシュな高性能ARグラスの開発は、少し前までは簡単なことではありませんでした。従来、エンジニアはイメージ・センサ、ISP、メモリ、アプリケーション・プロセッサなどの複数の部品を何とか調整する必要がありましたが、STM32N6はそのすべてを簡略化します。まず、内蔵ISPと4.2Mbitの大容量メモリですべて処理するため、外部メモリとの間でデータをやり取りする必要がありません。このオールインワン・アプローチは、遅延の低減と電力効率の向上につながります。さらに、冷却システムが不要のため軽量化も可能です。
つまり、STM32N6により、設計者はISP非搭載の薄型イメージ・センサを選択できるようになり、好循環が生まれるということです。STがSTM32N6を発表した際、Meta-Bounds社は、常時動作し、あらゆるシーンに対応し、一日中装着できるARグラスという自社のビジョンを実現する機会と捉えました。
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当社は、STの組み込みAIソリューションを活用して、次世代の情報表示とARインタラクションを再定義しました。
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Zhou Xing博士, Meta-Bounds社 共同創業者
では、具体的には、AIがARグラスにもたらすものとは何でしょうか?AIは、音声認識や物体分類などの高度な機能を実現します。例として、同じ言語を話さない2人の会話を考えてみましょう。Meta-Bounds社のARグラスを使用すると、リアルタイム翻訳が目の前に表示されます。AIを搭載したARグラスは、音声を取り込んで翻訳すると同時に、高度なマイクロプロジェクション技術によって翻訳をシームレスに表示します。映像にも同じ原理が当てはまります。外国で自動車を運転していて、見慣れない交通標識に出くわしたシーンを想像してみてください。Meta-Bounds社のARグラスなら標識を分析し、翻訳や指示を目の近くに表示できます。これはほんの一例にすぎません。Meta-Bounds社のARグラスを採用したブランドは、AIを活用した体験を無数に創造することができます。