STのクロル工場は、200mmおよび300mmシリコン・ウェハを使用したデジタルICの設計、研究開発、製造を行っています。クロル工場には5,000人以上、グルノーブルにあるSTの研究開発センターでは2,000人以上の従業員が働いており、STは同地域最大の雇用を創出しています。
クロル工場は、IC技術設計の推進に特化した研究開発センターとしての機能を果たしています。STの使命は、製品と製造プロセスの技術的な性能と環境の持続可能性を向上させることです。クロルの研究開発チームは、グルノーブル、ルッセ、ノイダのスタッフと協力して、集積回路とその周辺機器の消費電力を削減するプログラムを開発しています。
2023年、クロル工場では経営者と経営文化の育成を目的とする「CoDev Managers」イニシアティブを開始しました。ここでは、共同開発手法を用いて、仕事のやり方に関する情報交換、課題への対処、問題解決のためのコミュニティを育てています。
2023年と2024年には40件を超えるワークショップが開催され、継続的改善に対する従業員のコミットメントを示しています。
Maintenance Academyは、保守部門の全新入社員を対象とする3週間のトレーニング・プログラムで、魅力的なモジュールが用意されています。基本スキルとベスト・プラクティスを扱い、「実地訓練」や「意味づけ」といった現代的なアプローチを用いています。また、社内トレーナーとしての専門家の能力強化や魅力向上など、保守コミュニティの発展も目指しています。
優れた実績や成果を上げ、貢献した従業員には、適正な報酬が与えられるべきであるとSTは考えています。
トータル・リワード・アプローチ
キャリア・モビリティ
ヘルス & ウェルネス・プラン
適切なワークライフ・バランス
人、環境、経済、社会に貢献するサステナブルな文化
2024年、クロル工場ではパイロット水リサイクル・ラインを立ち上げました。この最新設備は、処理場からの排水をリサイクルし、生産回路で超純水として再利用するものです。これは、ヨーロッパのマイクロエレクトロニクス業界初のパイロット・ラインの1つです。すでに認定を取得し、1時間あたり約40立方メートルの水をリサイクルして再注入する予定です。
STのクロル工場は、2013年にISO50001認証を取得して以来、フリー・クーリング・システム、熱回収チラー、よりエネルギー効率に優れた装置の設置などのさまざまなプロジェクトを通じて、エネルギー消費量の継続的改善に取り組んでいます。2016年以降、ウェハ1枚あたりの電力消費量を43%、ガス消費量を62%削減しました。