STマイクロエレクトロニクス、 優れた効率と最先端の堅牢性を実現する 1200V耐圧SiCダイオードを発表
Geneva / 10 May 2017STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、2A~40Aの電流定格範囲に対応する1200V耐圧のシリコン・カーバイド(SiC) JBS (ジャンクション・バリア・ショットキー)ダイオード・ファミリを発表しました。このダイオード・ファミリは、さまざまなアプリケーションに、SiCの持つ高いスイッチング効率、高速リカバリ特性、安定した温度特性のメリットを提供します。
クラス最高性能の順方向電圧(超低VF)を持つ、極めて堅牢な製品を製造するSTのSiCダイオードの製造プロセスは、回路設計者に対し、高効率・高信頼性のシステムをより低い定格電流かつより安価なダイオードで構成できるという更なる自由度を提供します。これにより、コストが重視されるアプリケーション(太陽光発電システム用インバータ、産業用モータ・ドライバ、生活家電、電源アダプタなど)において、SiC技術をこれまで以上に身近なものにします。
同時に、SiCの優れた効率、軽量、小型、または安定した温度特性といった特徴を必要とする性能重視のアプリケーションでは、STの最新の1200V耐圧SiCダイオードを使用することにより、こうしたSiCのメリットをこれまで以上に生かすことができます。本製品の低い順方向電圧降下(VF)による高い効率マージンが、オンボード・バッテリ・チャージャ(OBC)やプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)または電気自動車(EV)用充電器などの車載用システムにメリットを提供します。一方、電気特性全般にわたり堅牢性に優れているため、通信機器 / サーバ用電源、大電力の産業用スイッチング電源(SMPS)およびモータ駆動機器、無停電電源装置(UPS)、および大型の太陽光発電システム用インバータにも最適です。
極めて低いVFは、SiCの効率の最大化だけでなく、アプリケーションの動作温度の上昇防止と長寿命化に貢献します。さらに、STの製造プロセスは、VFの特性ばらつきを小さく抑えることができるため、回路の量産において優れた特性の再現性を確保できます。
2A~40Aの電流定格に対応するSTの新しい1200V耐圧SiCダイオード・ファミリは、車載用規格AEC-Q101に準拠した製品も揃えており、表面実装型のDPAK HV(高電圧)およびD²PAKパッケージ、または挿入型のTO-220ACおよびTO-247LL(ロング・リード)パッケージで提供されます。STは、1200V耐圧SiCダイオードをD²PAKパッケージで提供する唯一のサプライヤです。定格電流10A、TO-220ACパッケージのSTPSC10H12Dの参考サンプル価格は、1000個購入時に約2.50ドルです。
詳細については、www.st.com/sic-diodes-1200v-newsをご覧ください。