STマイクロエレクトロニクス、USB Type-Cへの迅速かつ容易な移行を可能にするUSB Type-C/PDコントローラを発表
Geneva / 16 Jul 2018STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、スタンドアロン型のUSB Type-C/USB Power Delivery(USB PD)コントローラであるSTUSB4500を発表しました。同製品は、コンスーマ機器、産業機器、医療機器など、幅広いアプリケーションにおいて、標準USB Type-Cコネクタを用いた給電および充電を可能にするため、利便性および環境面におけるメリットの向上に役立ちます。
USB Type-Cケーブルで給電される受給側(シンク)アプリケーションに最適化されたSTUSB4500は、ユーザが用途に合わせて簡単にカスタマイズすることができる、認証取得済みのスタンドアロン型USB PDコントローラです。
STUSB4500は、内蔵の不揮発性メモリに書き込まれたデフォルトの電力プロファイル(PDO)に基づいて独自のアルゴリズムを実装しており、スタンドアロンで給電側(ソース)と電力ネゴシエーションを行います(自動駆動モード)。そのため、特にデッド・バッテリ状態からの高電力プロファイルによる自動充電に最適です。さらに、オプションとして、アプリケーション・プロセッサから電力プロファイルを動的に変更して、ネゴシエーションを実行することもできます。
STUSB4500は、複数の入力電力経路や異なる電源を制御する複数のオプションに対応しています。同製品を使用することで、15W~100Wのさまざまな携帯型機器(玩具、電動工具、掃除機、オフィス機器、照明機器、スマート・スピーカ、医療用機器など)の専用充電器を、標準のUSB Type-C/PDに対応した充電器に置き換えることができます。
また、従来AC電源ケーブルを使用していた小型のキッチン家電のような機器も、STUSB4500が制御するUSB PDを実装することで、低コストでDC駆動にできるため、製品設計の簡略化、サイズと重量の削減に加え、バッテリ駆動によるコードレス化が可能になります。
STUSB4500が制御するUSB PDを実装することで、個々の専用充電器や電源を削減できるため、利便性と携帯性を向上させることができます。また、製品がアップグレードされるたびに廃棄されていた充電器や電源などによる環境負荷を軽減することができます。同製品は、高速充電やマルチセル・バッテリによる5Vを超える充電など、さらに柔軟性の高い充電オプションも実現できます。
STUSB4500は現在量産中で、QFN24パッケージ(4 x 4mm)で提供されます。単価は、1000個購入時に約0.75ドルです。さらに小型チップ・スケール・パッケージ(CSP)に封止される製品のサンプル出荷も7月中旬から開始される予定です。
STUSB4500の評価ボード(STEVAL-ISC005V1)の価格は49ドルです。
詳細については、www.st.com/stusb4500-prをご覧ください。