STマイクロエレクトロニクス、産業機器の性能と安全性を向上させるスマート・シャットダウン機能搭載の600V耐圧3相ゲート・ドライバを発表
Geneva / 16 Jul 2019STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、600V耐圧Nチャネル・パワーMOSFETおよびIGBT向けの3相ゲート・ドライバSTDRIVE601を発表しました。同製品は、-100Vまでの負電圧スパイクに耐える最先端の堅牢性と、クラス最高のロジック入力の応答速度(85ns)を実現します。
STDRIVE601は、迅速な保護を可能にするスマート・シャットダウン回路を持ち、過負荷や短絡を検知すると即座にゲート・ドライバの出力をオフにします。オフ状態の持続時間は外付けのキャパシタと抵抗の値によって設定できます。必要に応じてC-R値の大きな部品も使用でき、シャットダウンの応答時間に影響を与えることなく必要なオフ持続時間を設定することが可能です。また、アクティブ・ローの異常出力ピンも搭載されています。
STDRIVE601は、3個のハーフブリッジ・ドライバを内蔵することにより基板レイアウトを簡略化し、生活家電、工業用ミシン、産業用の駆動機器やファンなどに使用される3相モータ・ドライバの性能を最適化します。
すべての出力は350mAのシンクと200mAのソースが可能です。ゲート駆動電圧範囲は、9V~20Vで、Nチャネル・パワーMOSFETおよびIGBTを駆動させます。ローサイド回路とハイサイド回路の間の遅延はマッチングされているため、デューティ・サイクルの歪みを抑え、高周波数動作が可能です。さらに、インターロックおよびデッドタイム挿入機能が搭載されているため、クロス・コンダクションを防ぐことができます。
STのBCD6S-Offlineプロセスで製造されるSTDRIVE601は、ロジック電源レベルから最大21Vで動作し、ハイサイド・ブートストラップ端子は最大600Vで動作します。ブートストラップ・ダイオードが内蔵されているため部材コストを削減でき、ローサイド駆動回路とハイサイド駆動回路の両方に搭載された減電圧ロックアウト(UVLO)により、パワースイッチが低効率もしくは危険な状態で動作することを防止します。
評価ボードのEVALSTDRIVE601も利用可能で、STDRIVE601の機能をテストして迅速に試作開発を始めることができます。
STDRIVE601は現在量産中で、SO28パッケージで提供されます。単価は、1000個購入時に約1.13ドルです。
詳細については、ウェブサイトをご覧ください。