STマイクロエレクトロニクスの高性能モータ・ドライバ、MikroElektronika社のFusion for Arm®エコシステムに追加
Geneva / 10 Oct 2019STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、認定パートナー企業であるMikroElektronika社の4種類の試作開発ボード「Click boards™」の開発に協力したことを発表しました。これらの試作開発ボードは、MikroElektronika社の開発ボードおよびmikroBUS™ソケットを搭載するその他システムのユーザに対し、STの32bitマイクロコントローラ「STM32」だけでなく、モータ・ドライバ「STSPIN」を使用した設計の優位性を提供します。
STSPINモータ・ドライバは、先進的な制御機能、保護機能付きの出力段、および各種安全機能(損失ゼロの過電流保護など)をきわめて小さな実装面積に集積することで、モータ制御を簡略化します。また、プラグ・アンド・プレイ型のClick boardsの新製品に実装され、ハードウェア設定が不要なため、すぐに使用することができます。STはMikroElektronika社と協力し、各ボードのユーザが最大限活用できる高性能ソフトウェアを提供するため、MikroSDKのライブラリやコード・サンプルの開発を積極的にサポートしています。
STSPIN220 Click boardは、1/256マイクロステップの分解能を持つ市場初のステッピング・モータ用の1.8V~10Vモータ・ドライバであるSTSPIN220を搭載しています。QFNパッケージ(3 x 3mm)で提供されるSTSPIN220は、10nA(標準値)という市場トップレベルの超低スタンバイ電流を実現しており、内蔵する2つのHブリッジ(オン抵抗上下和0.4Ω)を通じて最大1.3AのPWM電流制御でモータを駆動することができます。
STSPIN820 Click boardはステッピング・モータ用のSTSPIN820を搭載し、7V~45Vのアプリケーション向けにコストと性能のバランスが最適化されています。また、1/256マイクロステップの分解能と最大1.5Aの駆動電流を備え、QFNパッケージ(4 x 4mm)で提供されます。
STSPIN250 Click boardは、市場最小クラスかつ、高駆動電流を持つブラシ付きDCモータ用のSTSPIN250(3 x 3mm)を搭載しています。STSPIN250は、1.8V~10Vのモータ電圧に適しており、0.2Ωのオン抵抗を持つHブリッジを通じて、最大2.6Aまで供給できるとともに、わずか10nA(標準値)の超低スタンバイ電流を実現しています。
STSPIN233 Click boardは、ブラシレスDCモータ用のSTSPIN233(3 x 3mm)を搭載しています。独立した入力ピンとイネーブル・ピンを備えた3個のハーフ・ブリッジを内蔵し、3シャント検知に対応しています。STSPIN233は1.8V~10Vのモータ動作をサポートし、10nA(標準値)の超低スタンバイ電流を備え、小型QFNパッケージ(3 x 3mm)で提供されます。
いずれのSTSPINも、低電圧によるモータ駆動、高電力効率かつ低抵抗のMOSFET、超低スタンバイ電流、および小型サイズを特徴としており、スマートフォンのポップアップ・カメラ、ジンバル、ヘルスケア製品、小型家電、玩具、POS端末、ロボット、ドローン、電子錠および電子バルブなど、携帯型機器やバッテリ駆動機器において、バッテリの長寿命化と省スペース化に貢献します。
STSPINがClick board™モジュールとして提供されることにより、世界で急成長しているアドオン・ボードの標準であり開発エコシステムである、700種以上のClick boardsで利用できます。この開発エコシステムにSTSPIN搭載のClick boardsが加わることで、専門的なエンジニアやメーカーだけでなくホビー・ユーザも、優れたモータ制御機能をこれまで以上に容易かつ迅速に導入することができます。
STSPIN Click boardsは現在3種類が入手可能で、STSPIN233 Click boardは2019年第4四半期に発売される予定です。価格はいずれも約14.00ドルです。
詳細については、ウェブサイトをご覧ください。
STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。