STマイクロエレクトロニクス、無線対応32bitマイコンに低コストのバリュー・ラインを追加
Geneva / 26 Nov 2019
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、無線対応32bitマイクロコントローラ(マイコン)のSTM32WBシリーズに、新たにバリュー・ライン「STM32WB50*」を追加しました。STM32WB55システム・オン・チップの完全な派生品としてピン互換性を持ち、Bluetooth® 5.0やZigBee® 3.0、および OpenThreadをサポートするコスト重視のネットワーク接続機器向け製品です。Bluetooth 5.0モードにおける100dBや802.15.4モードにおける104dBなど、優れたリンク・バジェットを提供します。
アプリケーション・ソフトウェア実行用のArm® Cortex®-M4プロセッサと、プロトコル・スタックやセキュリティ機能といった無線サブシステム実行用のCortex-M0+プロセッサを搭載しているため、それぞれの処理が高度に分離され、リアルタイムの処理を要する無線通信アプリケーションに適しています。
STM32WB50は、バリュー・ラインとして低コストで入手しやすいだけでなく、AES-256やその他基本的なセキュリティ機能を搭載し、堅牢なアプリケーションを実現します。また、Flashメモリ(1MB)とRAM(128KB)を内蔵しており、OTA(Over The Air)によるプロトコル・スタックのアップデートが可能です。STM32WB55と同様に低消費電力モードも使用できるため、省電力アプリケーションにも適しています。
また、無線信号調整用のバラン回路も内蔵されているほか、最少で基板層数を2層まで削減できるパッケージになっており、部品数や基板コストの削減が可能です。
STM32WB50は、STM32WB55と同様に、STM32Cube開発エコシステムを活用することができます。この開発エコシステムでは、Bluetooth® 5.0、Bluetooth® Low Energy、ZigBee® 3.0またはOpenThreadのスタックを含む無償のSTM32CubeWBソフトウェア・パッケージや、通信性能評価の専用ツールであるSTM32CubeMonRFをはじめとする包括的なツールセット、およびRFスタックのセキュアなプログラミング機能を含む、STM32マイコンのプログラミング用ソフトウェア・ツールSTM32CubeProgなども無償で提供されています。
STM32WB50は現在量産中で、QFN48パッケージで提供されます。大量購入時における参考価格は、約1.89ドルです。
詳細については、ウェブサイトをご覧ください。
* STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。