02 Jul 2012 | ジュネーブ発
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STマイクロエレクトロニクス、2011年度サステナビリティ・レポートを発行

持続可能性に関する活動を継続的・模範的にリード

ジュネーブ発 / 02 Jul 2012

エレクトロニクス分野の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下STは、2011年のサステナビリティ(持続可能性)レポートを発行しました。STにとって15番目となるこのサステナビリティ・レポートは、国連グローバル・コンパクト1の原則に基づくと共に、Global Reporting Initiative 2のガイドラインに準拠しています。2011年のSTのサステナビリティに関する戦略・方針・成果を詳述したこのレポートは、全てのステークホルダーに対して価値を創造するためSTがどのように持続可能性を業務のあらゆるレベルに組み込んでいるかを示しています。

2011年は不測の自然災害や厳しい経済不安が目立った困難な年でしたが、サステナビリティはSTの主要優先事項の1つでした。この1年間、STは、安全衛生、環境保護、製品責任、人材開発、コミュニティ活動など、サステナビリティのあらゆる分野で大きく進展しました。

2011年のサステナビリティに関する主な成果

  • 安全面での業界リーダーの地位を強化
  • 自主健康管理計画が全従業員の83%以上をサポート
  • 各施設で使用する水の40%以上をリサイクル
  • 各施設で発生する廃棄物の90%以上をリサイクル・再利用
  •  全サプライ・チェーンで紛争地産鉱物の利用を回避
  • ヨーロッパの各企業(ERT3会員企業)と共同で、Global Enterprise Projectを開始し、教育活動の範囲を拡大。同プロジェクトは、今日の知識 集約型経済の中で成功するために必要なスキルを若年層に獲得させると同時に、グローバルなビジネス展開の理解を深めるための新たな取り組み 
  •  多種多様な電子機器で消費電力を最小限に抑えるように設計されたインテリジェント・モータ駆動装置等、多くの先進的な製品を発表


STの社長 兼 最高経営責任者(CEO)であるCarlo Bozotti“は、次の様にコメントしています。「半導体業界は、人々の仕事・学習・交流・リラックス方法等、人々の生活スタイルの改善と、省エネルギー・ヘルスケア・セキュリティといった重要な社会的課題へのサポート等、人々が技術に何を期待するかによって牽引されることが多くなってきています。サステナビリティはこの課題の最も重要な部分で、当社は、これらの領域に革新的なソリューションを提供するだけでなく、持続可能な事業の充実を追求し、模範的にリードする決意です。」

多数の外部ステークホルダーからのフィードバックや提案を含むこのレポートでは、ステークホルダーの短・長期的な期待のバランスを取ると共にそれに応え、世界規模での持続可能な発展に寄与できるようにするSTのサステナビリティ戦略の範囲と成功例を紹介しています。

サステナブル・レポートはこちらをご覧ください。

注記
2011年のサステナビリティに関する成果

人材
イノベーションや創造に対する報奨プログラム、全従業員の取り組みを強化するプログラム、および将来のリーダーの育成プログラム等、重要なプログラムを2011年も継続して発展させました。

また、従業員の安全衛生(Employee Health and Safety、以下EHS)に関して大幅に前進すると共に、2002年以降、事故発生率(届出事故:69%減、重大事故:84%減)を着実に減少させ、業界リーダー各社の間でSTの地位をさらに強化しました。STは、無事故に向けた取り組みを継続するため、2011年にEHSトレーニングを充実させました。その結果、従業員1人当り平均3.8時間という2011年の社内目標を達成することができました。

また、2013年末までに全従業員がSTの健康管理計画を受けられるよう進めており、2011年は全拠点で計86,500件(全従業員の83%相当)の健康診断を実施しました。

製品
STは、2015年までに全ての新製品をエコデザイン化することを目標としており、2011年は製品の複雑さに十分対応できる社内用エコデザイン・ツールの開発が大きく前進しました。同分野で重要事項は、技術・製品設計や環境に優しい部材選定およびパッケージングにおいて、初期段階から環境パラメータを統合することです。

STは、EICCとGeSI(Global e-Sustainability Initiative)に参加して紛争地鉱物問題への対応を継続し、2011年にはSTのサプライ・チェーンの全てを対象にしました。

また、より持続可能性の高い世界に向けて明確に貢献するため、製品を効果的に追跡して情報をやりとりするという製品責任に関する新たな取り組みを開始しました。

環境
2011年、STは、40%以上の水をリサイクルし、スクラバー、冷却塔、生活用水等、他の目的に再利用しました。イタリアのある工場は、Sustainable ElectronicsManufacturing Working Groupより、Outstanding Achievement Awardを受賞しました。廃棄物の方針については、全拠点が各国・各地域の規制または自社規定の厳しい方への準拠を要求するEHS十戒(*)の目標を超えました。2011年に発生した廃棄物の90%以上がリサイクルおよび再利用され、3%未満が埋立地に送られました。

また、自社製品の輸送に伴う二酸化炭素排出量を削減するための各種プログラムを実施しました。例えば、2011年にSTのネットワークで輸送された製品1kg当たりの輸送距離(km)は11%減少しました。一方、カランバ(フィリピン)に製品貯蔵ハブを新たに完成させたことにより、サイクル・タイムが2日短縮され、二酸化炭素排出量が55%削減されました。これは、年間1400トンの二酸化炭素排出量の削減と共に、130万ドルを超える輸送費の節約に相当します。

(*)STは初期より環境責任の重要性を認識した世界的企業の1社で、1990年代初頭に開始した最初の取り組みの結果、1995年に「環境十戒」の初版を公表しました。その後、この文書は、健康と安全の目標を追加し、STの事業活動が環境に及ぼす影響を軽減させるための意欲的で測定可能な公共的目標を定めるように拡大されました。この十戒の最新版である第4版はこちらからご覧いただけます。
コミュニティ
STとコミュニティとの関わりは、世界中の拠点における様々な取り組みとST基金の業務を通して実施されています。

STは、ST基金のDigital Unifyプログラムを通して、デジタル・デバイドを埋める取り組みを継続し、2011年末までにSTのボランティアが世界中で累積148,000人を超える人々にトレーニングを実施しました。また、グローバル・エンタープライズ・プロジェクト(期間:3年)に参加して教育活動の範囲を拡大しました。同プロジェクトは、今日の知識集約型経済の中で成功するために必要なスキルを若年層に獲得させると同時に、グローバルなビジネス展開の理解を深めるための新たな取り組みです。

また、2011年に、「持続可能な調達」に関する方針を導入しました。これは、STのサプライヤ、契約業者および購入した商品・サービスが、最適な環境パフォーマンスであることを確実にし、持続可能な発展と効率的な資源利用という目標に寄与するものです。

STマイクロエレクトロニクスについて
STは、Sense & Powerおよびマルチメディア・コンバージェンス分野の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力からデータ・セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、そして、家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしのあらゆるシーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活に向けた技術革新を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。
2011年の売上は97.3億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(" type="" lang="">www.st-japan.co.jp)をご覧ください。

1国連グローバル・コンパクトは、各企業が影響を及ぼす範囲内で、人権・ 労働基準・環境・腐敗防止の各領域における一連の本質的価値を受け入れ、 支持し、行動することを求めています。
詳細は、http://www.unglobalcompact.org/aboutthegc/thetenprinciples/index.htmlをご覧ください。
2GRI(Global Reporting Initiative)は、経済・環境・社会の持続可能性を 促進する非営利団体です。GRIは、あらゆる企業・団体に対し、世界中で広く使用されている包括的なサステナビリティ・レポートの枠組みを提供しています。詳細は、https://www.globalreporting.orgをご覧ください。
3ERT: European Roundtable of Industrialists