センサの特徴とST製品のメリット
STは、さまざまなアプリケーション向けに最先端のデジタル･センサを提供しています。
- 加速度センサは、地球の重力場を基準とし、最終製品の向きを検出したり、外部の動きを検出してシステムを起動させるために使用されます。STのMEMS加速度センサは、きわめて低い消費電力で優れた精度を実現しています。
- ジャイロセンサは、対象物の回転を測定します。一般的に、加速度センサと組み合わせて、高精度、高安定性、低消費電力の6軸MEMSモーション･センサとして使用され、機械学習コアにより高度な処理を行うことも可能です。
- 傾斜計は、特に広範囲で変化する動作温度範囲において、高精度の角度 / 傾斜測定に使用されます。構造ヘルス･モニタリング･アプリケーション向けに低周波数の振動も検出可能です。STのMEMS傾斜計は、優れた精度、安定性、および測定再現性を備えています。
- 振動センサは、最大数kHzの周波数の振動を測定します。状態モニタリングや予知保全アプリケーションに最適です。STのMEMS振動センサは、効果的なフィルタを用いてフラットな周波数特性を実現します。
- 高g加速度センサは、最大数百gの加速度を持つ強い衝撃や衝突の検出および測定に使用されます。
- 地磁気センサは、地球からの磁界や、磁石、回転モータ、電磁場といった磁性材料からの磁界を測定します。地磁気センサと加速度センサを組み合わせた電子コンパスは、高精度と低消費電力が求められる航法アプリケーションにおいて絶対的な向きの検出に使用することができます。
- 大気圧センサは、空気や液体の絶対圧力を測定し、高度変化を数センチメートル単位で正確に検出します。STのMEMS大気圧センサは、高精度･低消費電力を特徴とし、耐水性のパッケージで提供されます。
- ToF（Time-of-Flight）測距センサは、測距および最大数メートル離れた物体や人の検出に使用することができます。STのToF測距センサは、在庫管理といった産業用アプリケーション向けに長距離センシングを実現します。
- カメラは、産業環境やプロセスのモニタリング向けに、イメージ･プロセッシング･アルゴリズムを適用することができます。STは、近赤外線領域に最適なグローバル･シャッタ機能搭載イメージ･センサを提供しています。
- 温度センサは、高精度の周辺温度測定や、動作温度に応じたセンサ較正に使用することができます。
ひずみゲージなどのサード･パーティ製アナログ･センサをSTの高精度オペアンプと組み合わせることで、シグナル･コンディショニングを行うことができます。また、STの専用電流センスICと組み合わせて負荷のモニタリングを行うこともできます。
STのソリューション
センサ･データの処理は、Arm® Cortex®-M0コア（中程度の処理要件向け）、浮動小数点ユニットを備えたCortex-M4（より厳しい処理向け）、またはCortex-M7コア（デジタル信号処理機能向け）を搭載したSTM32マイクロコントローラ（マイコン）ベースの コントロール･ユニットによって行うことができます。STM32マイコンは、産業用イーサネット、CANバス、RS-485およびIO-Link（トランシーバが必要）などの産業用有線 通信や、Bluetooth® Low Energy（LE）、LoRa®、およびサード･パーティ製のWi-Fiやセルラー / NB-IoTコネクティビティ･モジュールを介したワイヤレス通信をサポートしています。また、STはセンサ･データの完全性やセキュリティを確保するために、STSAFEセキュア･エレメントやSIL/IEC 61508機能安全性X-CUBE-STL ソフトウェア･パッケージを含むセキュリティ･フレームワーク「STM32Trust」も提供しています。さらに、STの降圧レギュレータを備え、+24Vおよび+48Vの電圧に対応した産業用の パワー･マネージメント･コンポーネントを提供し、完全な設計をサポートしています。
