VL53L4ED

概要

VL53L4EDは、広い動作温度への対応が求められる高精度の短距離測定向けに設計されています。18°の視野角により、標準的な状況下では1mm～1300mm、拡張された温度下では1150mmまでの距離を測定できます。特殊な設定により、周辺光（5klx）の環境で800mmまでの正確な測距も可能です。

このセンサの有効動作温度範囲は-40℃～105℃であるため、拡張された温度下でも信頼性の高い測定を実現できます。したがって、近接検出を必要とする産業デバイスに最適な製品となっています。使い方の例として、人感検知やシステム･アクティベーションなどのアプリケーションが挙げられます。VL53L4EDは、VL53L4CDの直接的な派生製品で、ピン配置互換性が追加されています。内蔵されているオン･チップ処理により、省パワーで安価なマイクロコントローラを使用できるため、設計を容易にし、部品（BOM）コストの低減に貢献します。

VL53L4EDは、STのFlightSenseテクノロジーをベースとするすべてのTime-of-Flight（ToF）測距センサと同様、対象物の色や反射率にかかわらず、絶対距離を測定することができます。

VL53L4EDは、小型のリフロー対応パッケージで提供されます。また、SPAD（Single Photon Avalanche Diode）アレイを集積することで、さまざまな周辺光の環境と幅広いカバー･ガラスの素材に対応し、優れた測距性能を提供できます。

このセンサは、VCSEL（垂直共振器型面発光レーザ）を内蔵しています。また、目に安全な（クラス1認証）可視域外の940nm赤外光を放射します。