STM32F411マイクロコントローラは、STM32F4アクセス・ライン製品群のひとつです。高性能STM32F4シリーズにおけるエントリ・レベルの製品で、動作時消費電力(RUNモード)と処理性能のバランスを最適化するとともに、さまざまな付加価値機能を小型パッケージ(最小3mm x 3mm)に集積しています。
STM32F411ラインは、100MHzで動作するArm® Cortex®-M4コア(FPU搭載、DSP命令対応)の性能を発揮するとともに、RUNモードおよびSTOPモード時の低消費電力性能を実現します。
低消費電力モード時でもDMA転送を可能とするBatch Acquisitionモード(BAM)は、幅広いユースケースにおいて高い電力効率を実現します。このBAMは、CPUを含めた他のデバイスが低電力モードである間に、通信ペリフェラルによりデータのバッチ処理を行います。
- 処理性能: 100MHz動作で、ST独自のART Acceleratorによる0ウェイト・ステートでのFlashメモリからのコード実行時に125DMIPS/339CoreMarkのパフォーマンスを実現します。また、DSP命令とFPU(浮動小数点演算ユニット)により、幅広いアプリケーションに対応します。
- 電力効率: ST独自の90nmプロセス、ART Accelerator、およびダイナミック・パワー・スケーリングにより、消費電流を100µA/MHzまで低減しています(Flashメモリからのコード実行時)。STOPモード時の消費電流は10µAまで低減可能です。
- 集積度: STM32F411デバイスは、256KB~512KBのFlashメモリと、最大128KBのSRAMを搭載しています。
49ピン~100ピンのパッケージで提供できます。- USART(最大12.5Mbit/s) x 3
- SPI(I2Sと共有)(最大50Mbit/s) x 5
- I²C(最大1Mbps) x 3
- SDIO(最大48MHz、全パッケージで使用可能) x 1
- USB 2.0 OTGフル・スピード x 1
- 全二重 I²S (最大32bit / 192kHz) x 2
- 単方向 I²S(最大32bit / 192kHz) x 3
- 12bit ADC(最大2.4MSPS)
- 最大100MHzで動作する11個の16bit / 32bitタイマ