STM32F427/437マイクロコントローラは、180MHz動作のCortex-M4コア(浮動小数点演算ユニット内蔵、DSP命令対応)の処理性能と高い電力効率を実現しています。
処理性能: 180MHz動作で、ST独自のART Acceleratorによる0ウェイト・ステートでのFlashメモリからのコード実行時に、STM32F427/437は225DMIPS/608CoreMarkのパフォーマンスを実現します。DSP命令と浮動小数点演算ユニットにより、対応可能なアプリケーションの範囲を拡張します。
電力効率: ST独自の90nmプロセス、ART Accelerator、およびダイナミック・パワー・スケーリングにより、RUNモード(Flashメモリから実行時)での電流消費を180MHz時、260µA/MHzまで低減しています。さらに、STOPモードでの消費電流は、120µA(typ)まで低減されます。
グラフィックス: パラレル・インタフェースまたはシリアル・インタフェースにディスプレイを接続することで画像表示が可能です。STのChrom-ART Accelerator™(グラフィック・アクセラレータ)により、CPUコア単独で画像処理を行う場合に比べ2倍の速度でコンテンツを作成できます。このグラフィック・アクセラレータは、効率的な2D画像データのコピーのほか、画像ブレンディングや画像フォーマット変換(ミキシングおよび透過レベル)に対応しています。このため、グラフィック・コンテンツの処理をChrom-ART Acceleratorにオフロードすることにより、CPUコアのリソースを他のアプリケーション処理にに振り当て可能です。
搭載機能
- オーディオ: 2 x 専用オーディオPLL、2 x 全二重I²S、および時分割マルチプレックス(TDM)モードをサポートする新しいシリアル・オーディオ・インタフェース(SAI)
- 最大20の通信インタフェース(最高速度11.25Mbit/sの4 x USARTおよび4 x UART、最高速度45Mbit/sの6 x SPI、新しい光デジタル・フィルタ機能を備えた3 x I²C、2 x CAN、SDIO)
- アナログ: 2 x 12bit DAC、3 x 12bit ADC(最高サンプリング速度2.4MSPSまたはインタリーブ・モードで7.2MSPS)
最大17個のタイマ: 最高180MHzで動作する16bit/32bitタイマ - 外部バス・インタフェース: 32bitパラレル・インタフェース経由で、SDRAM SRAM、PSRAM、NOR、NAND、およびCompact Flashの各種メモリをサポートするフレキシブル・メモリ・コントローラ(FMC)を使用した容易なメモリ拡張
- アナログ式真乱数発生器
- STM32F437は、AES 128、AES 192、AES 256(GCMとCCMをサポート)、Triple DES、およびハッシュ(MD5、SHA-1、SHA-2)のハードウェア・アクセラレーションを実現する暗号化/ハッシュ・プロセッサを搭載
STM32F427/F437ラインは、1~2MBのデュアルバンクFlashメモリと256KBのSRAMを搭載し、100~216ピンのパッケージで提供されます(最小5 x 5.1mm)。