STM32WB05TZ

概要

STM32WB05xZは、超低消費電力のプログラム可能なBluetooth^® Low Energyワイヤレス･システム･オン･チップ（SoC）ソリューションです。STの最先端2.4GHz無線IPを搭載し、超低消費電力と優れた無線性能を求めて最適化することにより、比類ないバッテリ寿命を実現しています。ポイント･ツー･ポイント･コネクティビティに対応したBluetooth Low Energy SIGコア仕様バージョン5.4とBluetooth Meshネットワーキングに準拠しており、大規模なIoTネットワークを確実に構築できます。STM32WB05xZは、超低遅延アプリケーション向けの独自の2.4GHz無線通信にも適しています。

STM32WB05xZには、最大64MHzで動作するArm^® Cortex^®-M0+コア、およびBluetooth Low Energyが必要とする重要なタイミング処理機能に対応したBlueNRGコア･コプロセッサ（DMAベース）が組み込まれています。

また、STM32WB05xZは、以下の専用ハードウェア機能の搭載により高度なセキュリティのハードウェアによるサポートを実現します：

真性乱数発生器（TRNG）、暗号化アルゴリズム（AES最大128bitセキュリティ･コプロセッサ）、公開鍵アクセラレータ（PKA）、CRC計算ユニット、64bitユニークID、Flashメモリの読出し / 書込み保護機能。

公開鍵アクセラレータ（PKA）は、剰余サイズが最大で3136bitのべき剰余などのモジュラ演算、素体スカラ倍算楕円曲線、ECDSA署名、剰余サイズが最大521bitのCRC計算ユニットを使用したECDSA検証に対応しています。

STM32WB05xZは、スタンドアロンまたはネットワーク･プロセッサ･アプリケーションをサポートするよう設定可能です。スタンドアロン設定では、単体でアプリケーション･コードとBluetooth Low Energyスタックの両方を管理することができます。

STM32WB05xZには、以下のハイスピードで柔軟性の高いメモリが搭載されています：

192KBのFlashメモリ、24KBのRAMメモリ、1KBの一度だけプログラム可能な（One-Time-Programmable：OTP）メモリ領域、7KBのROMメモリ（ST予約領域）。

メモリ / ペリフェラル間およびメモリ間のダイレクト･データ転送は、DMAMUXペリフェラルによる完全で柔軟性の高いチャネル･マッピングが可能な8つのDMAチャネルにて行われます。

STM32WB05xZには、12bit ADCが搭載されているため、最大8つの外部ソースおよびバッテリ･モニタリングや温度センサといった最大3つの内部ソースを測定可能です。

低消費電力RTCと3つの汎用16bitタイマも搭載されています。

STM32WB05xZは、標準および高度な通信インタフェースを備えています。

• 1x SPI / I2S
• 1x LPUART
• 1x USART（ISO 7816（スマートカード･モード）、IrDA、Modbusモードをサポート）
• 1x I2C（SMBus / PMBusをサポート）

動作温度範囲は-40℃～+105℃で、1.7V～3.6Vの電源で動作します。幅広い低消費電力モードを備えているため、低消費電力アプリケーションにも対応することができます。

STM32WB05xZには、高効率のSMPSステップダウン･コンバータと、VDDが1.65V未満に低下したときにデバイス･リセット動作を行うPDR回路が内蔵されています。

また、STM32WB05xZは、最大で20のI/Oをサポートする以下のパッケージで提供されます。

• VFQFPN32パッケージ
• WLCSP36パッケージ