ソリューション概要
車載用マイコン「SPC560P」は、モータ制御アプリケーションに適しており、3相ブラシレスDC(BLDC)モータの各相を制御するための6チャネルPWM出力(FlexPWM)、3相電流を取得できる2つのA/Dコンバータ、制御サイクル(PWMサイクル、ハーフサイクル、複数サイクル)中にCPUの関与なしに状態変数を遅延なく取得するための1つのクロス・タイマ・ユニット(CTU)などの特定のペリフェラルが含まれています。
L9907は、3相BLDCモータ・アプリケーション用に、6つのMOSFETトランジスタを駆動できます。この回路は、ダブルバッテリや48Vシステムなどの供給電圧が高い環境での動作に適しています。電源関連のピンは、最大90Vに耐えることができます。さらに、L9907は6つのプリドライバ・チャネルを個別に制御できます。このようにして、あらゆる種類の電気モータ制御方法を実装できます。L9907により、外部抵抗を経由するベース・ゲート出力電流のプログラマビリティが得られます。アプリケーションの実行中でも、SPIバスから4つのゲート出力電流レベルを選択できます。すべてのチャネルは短絡に対して保護され、デバイスは過熱状態に対して保護されています。
多様なアプリケーション要件に応じて、さまざまな出力電流とRDSonを持つNチャネル・パワーMOSFET(100V)を幅広く選択できることも、STの製品ポートフォリオの特徴です。
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搭載製品の特徴
STは、最大48V電気BLDCトラクションECU(電子制御ユニット)向けに、AEC認定済みの集積型チップセットを提供しています。各コンポーネントには、独自の開発ツールチェーンと資料があり、FOC制御ライブラリを備えたこのチップセットをベースとするモータ・デモンストレータ一式も用意されています。
ソフトウェア・パッケージには、以下が含まれています。
- シングル / デュアル・フィールド指向制御(FOC)3相永久磁石モータを駆動可能なモータ制御ライブラリ「SPC5-MCTK-LIB」
- モータのパフォーマンスの微調整をサポートするSPC5-Studio ODE(オープンソース開発環境)に統合されたプラグイン・コンフィギュレータ
- モータを視覚的にチェックして制御可能なモータ制御ライブ・モニタ「SPC5」
STの提案内容の主要な構成要素は、Power Architecture®(32bit)ファミリのマイコン、BLDCプリドライバ「L9907」、ブリッジ・インバータ実装用のMOSFET(100V)です。モータ制御アプリケーションに適した「SPC560P」には、3相BLDCモータの各相を制御するために使用できる6チャネルPWM出力(FlexPWM)、3相電流を取得できる2つのA/Dコンバータ、制御サイクル(PWMサイクル、ハーフサイクル、複数サイクル)中にCPUの関与なしに状態変数を遅延なく取得するための1つのクロス・タイマ・ユニット(CTU)などの特定のペリフェラルが含まれています。