電動化

未来にエネルギーを、
充電を超えて

未来にエネルギーを、充電を超えて

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Renault Mobilizeによるエネルギー利用の再定義とは?

急速に進む電気自動車(EV)技術の世界において、1つのイノベーションが到来しました。それは、自動車の駆動方法だけでなく、より大規模なエネルギー管理に加え、その消費のあり方も変えるものです。この革新的なイノベーションの最前線にいるのは、STとテクノロジー・プロバイダのIoTecha社です。Software Republiqueオープン・イノベーション・コンソーシアム内での両社のコラボレーションによって誕生したのが、Renaultグループ傘下のMobilizeブランドのPowerBox®です。PowerBoxは、従来の自動車充電の枠を超えた充電ステーションで、その革新的な点は、インテリジェントで安全な双方向充電機能です。

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課題

  • 単なる自動車の充電を超えた、新たなエネルギー利用への積極的な取り組み
  • インテリジェントでセキュアな双方向充電ステーションの実現
  • 電力グリッドとの互換性の確保
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ソリューション

  • Software Républiqueオープン・イノベーション・コンソーシアムを通じて、多様な技術パートナーと専門性を結集
  • STのハードウェアを活用して、コネクティビティ、セキュリティおよび双方向効率を確保
  • PowerBoxの技術開発において、STの認定パートナーでEV充電技術プロバイダのIoTecha社と協力
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効果

  • 業界初の先進的な双方向EV充電ステーション
  • 大規模なエネルギー効率を最大化
  • ピーク時でもグローバルなエネルギー需要に対応

大規模なエネルギー効率化

Mobilize PowerBoxは、エネルギー効率化の概念を端的に表しています。このステーションは、単にEVを充電するためだけのものではありません。そのメリットは、エネルギー・エコシステムに積極的に参加する能力にあります。PowerBoxは、45cm x 27cmの小型でスタイリッシュなボックスに収められたスマートな管理システムと考えることができます。再生可能エネルギーの供給が豊富なオフピーク時(電力需要の低い時間帯)に車両を充電することで、電力の流れをインテリジェントに管理します。

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Mobilize Powerboxは、自動車の枠を超えたゲーム・チェンジャーであり、あらゆる車をエネルギーと節約の源に変えます

Ziad Dagher氏, Renaultグループ、Mobilize、チーム・リーダー

1つより2つの方が優れている理由

しかし、真のイノベーションは電力の流れを逆転させる能力にあります。つまり、ピーク時に電力を電力グリッドに送り返すことができるということです。その結果、電力インフラへの負担が軽減されるだけでなく、EVに蓄えられたエネルギーを電力グリッドの安定化に利用できるようになり、あらゆる自動車を広大な分散型バッテリ・システムに変えることができます。代表的な例として、双方向コンバータを搭載した4万台の車両は、需要ピーク時には中規模のガス発電所に相当します。

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STのチップは、単なる自動車充電の枠を超える力を与えてくれました。当コンソーシアムのユニークなコラボレーションにより、Renaultグループのような自動車メーカーが、グローバルなエネルギー利用を積極的に再構築することが可能になりました

Laurence Bechon氏, Software République 最高業務執行責任者

Renault Mobilize PowerBox誕生の経緯

このような野心的なプロジェクトの実現に向けた取り組みでは、Software Républiqueオープン・イノベーション・コンソーシアムを中心とするパートナー企業7社が総力を結集しました。PowerBoxの電気的アーキテクチャと双方向充電の実装の開発は、EV充電のエキスパートとして定評があるST認定パートナーのIoTecha社が主導しました。PowerBoxは、STM32MP1マイクロプロセッサを活用して性能、セキュリティ、シームレスなグリッド統合を強化する、同社の実績のある充電プラットフォームを基盤としています。このプラットフォームは、STとの緊密なコラボレーションによって実現されたもので、シームレスなグリッド統合のための堅牢でインテリジェントな充電ソリューションにつながりました。

Benjamin氏のロゴ

STはチップを提供するだけでなく、エコシステム全体でのチップの活用もサポートしてくれます

Benjamin Nenning氏, Software République プロジェクト・ディレクター

チップの選択から設計まで

双方向充電器を開発するには、数多くの複雑な技術的課題を解決する必要がありました。例えば、EVと充電ステーション間の完全な通信の確保、スマート・グリッド規格に沿った安全なデータ伝送、さらに重要なのはデータ・セキュリティと製品の安全性などが課題でした。IoTecha社は、PowerBoxを開発するに当たり、車両と充電ステーション間の安全で効率的な通信を実現するため、ST2100電力線トランシーバを統合しました。さらに、システムの「頭脳」としてSTM32MP1を選択しました。このマイクロプロセッサは、双方向充電に必要な処理能力、セキュリティ、リアルタイム制御を備えています。IoTecha社は自社プラットフォームを活用し、STのサポートを得て、拡張性に優れた高性能な充電ソリューションの開発を加速させました。セキュリティ面では、PowerBoxはSTのTrusted Platform Module(TPM)とセキュア・エレメントを通じて実現される高度な機能を内蔵しており、データを可能な限り最善の方法で安全に管理・保存します。

Oleg氏のポートレート写真

STM32MP1は、当社が必要とする性能とセキュリティを提供します。STのサポートにより、機敏に動き、この革新的なソリューションを驚くほど短期間で実現することができました

Oleg Logvinov氏, IoTecha社 最高経営責任者

Renaultグループ Mobilizeについて

Mobilizeは、新たなモビリティ・トレンドに特化したRenaultグループのブランドです。エネルギー、金融、コネクティビティ、フリート管理に関連する製品やソリューションを個人および法人に提供することで、より持続可能なモビリティへの移行を支援しています。

Mobilizeのロゴ

Software Républiqueについて

Software Républiqueは、未来のモビリティを形作るオープン・イノベーション・エコシステムで、Dassault Systèmes社、Eviden社、JCDecaux社、Orange社、Renault Group社、STMicroelectronics社、Thales社の主要企業7社によって設立されました。

Software Républiqueのロゴ

IoTecha社について

IoTecha社は、スマート充電インフラに不可欠なハードウェアおよびソフトウェア・コンポーネントを提供し、数千万台のEVのグリッド統合を可能にすることで、EV革命を加速させています。

IoTecha社のロゴ