Arm® Cortex®-M0の概要
Arm® Cortex®-M0は、非常に小さいシリコン・サイズ、少ないゲート数、低消費電力、最小のコード・サイズを特徴とする、きわめて小型のArm®プロセッサです。アナログ・デバイスおよびミックスド・シグナル・デバイスに適しており、マイクロコントローラ・サプライヤは、16bitおよび8bitマイコン・クラスの価格で32bitマイコンの性能を提供できます。高度な組込みアプリケーションに最適です。
Arm® Cortex®-M0コアの主な特徴
- Armv6-Mアーキテクチャ
- AHB-liteバス・インタフェース、フォン・ノイマン・バス・アーキテクチャ
- Thumb/Thumb-2サブセット命令サポート
- 3段パイプライン
- ノンマスカブル割込み & 1~32の物理割込み
- ウェイクアップ割込みコントローラ
- ハードウェア・シングルサイクル(32 x 32)乗算器
- 複数のスリープ・モード、割込み待ち(WFI)、イベント待ち(WFE)& スリープ・オン・エグジット機能内蔵、スリープ信号およびディープ・スリープ信号
- 実装に応じて複数の保持モードが使用可能
- 最大4つのブレークポイントと2つのウォッチポイント付きJTAGポートおよびシリアル・ワイヤ・デバッグ・ポート
Arm® Cortex®-M0搭載マイクロコントローラの主なメリット
フットプリントが小さいコアであるため、小さいデバイスでシングル・コアとして使用することもできれば、特殊なハードウェア・アイソレーションやタスク・パーティショニングが必要な場合は追加の組込みコンパニオン・コアとして使用することもできます。シリコン製造テクノロジーの進歩により、リソグラフィ・プロセスは180nmから90nm以下へと進化し、現在、コア・シリコンの実装面積は90nmリソグラフィで0.03mm²に達しています。
Arm Cortex-M0コアは、I/O、アナログおよび不揮発性メモリに基づく通常のマイクロコントローラ・アーキテクチャの要素間で生じるトレードオフに影響しません。そのため、マイクロコントローラ・ポートフォリオの分割時にバス・サイズ(8bit、16bitまたは32bit)は関係なくなります。
Arm Cortex-M0ベースのマイクロコントローラは、広く使用されており、エントリ・レベルのアプリケーションに大きなメリットをもたらします。計算性能要件を満たし、その基本アーキテクチャによって、Arm Cortex-M0搭載マイクロコントローラは、スイッチング・ゲート数が最小化されたアプリケーションで超低消費電力性能を実現できます。Arm Cortex-M0コアは、ノイズ放射を削減し、最適なクロック速度を使用して性能要件を満たします。
コアのダイナミック・パワーは、使用されているテクノロジーに応じて、5µW/MHz~50µW/MHzの範囲です。ただし、コア自体がデバイス全体の消費電力を表しているわけではなく、その他にも考慮すべき要因があります。そのため、製品のデータシートを注意深く調べることが重要です。
Thumb命令セットは、Arm Cortex-Mファミリのサブセットです。任意のArm Cortex-M製品に対して検証済みのソフトウェア・ブロックを再利用することで、製品の拡張性が向上します。
Arm® Cortex®-M0をベースにしたマイクロコントローラ
STは、コスト効率に優れた低消費電力の制御と処理が求められるアプリケーション向けに、Arm® Cortex®-M0プロセッサとST独自の低消費電力アナログ・ペリフェラルを組み合わせたマイクロコントローラを提供しています。
シングル・コア・シリーズ | 最大動作周波数(MHz) | 性能(CoreMark) | Flashメモリ(KB) | RAM(KB) | 動作電圧範囲(V) | パッケージ | 通信機能 | アナログ機能 |
STM32F0 | 48 | 106 | 16~256 | 4~32 | 2.0~3.6、1.8±8% | LQFP32/48/64/100、TSSOP20、UFBGA64/100、UFQFPN28/32/48、WLCSP25~64 | USART、SPI、I2C、CAN、USB | あり |
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