STのマルチセル・バッテリ・モニタリング & バランシングICには、正確なセル電圧を実現するためのあらゆる重要な構成要素を組み込んだソリューションが集積されています。このICには、電流の測定およびバランシング機能が搭載されており、セル電圧を均一にしてバッテリの寿命を延ばします。複数の診断機能と保護機能により、安全な動作を実現します。
アプリケーション
リチウムイオン・バッテリは、容量密度(kWh/Kg)が向上し、コストが低下してきたため、ますます多くの機器に採用されつつあります。セル・モニタリングおよびバランシングICは、バッテリ・マネージメント・システム(BMS)の重要な役割を果たすことにより、バッテリの性能、寿命、安全性を最大限高めます。バランシングおよびモニタリングICは、複数のアプリケーションに対応しています。公称バッテリ電圧(セルの数に関連)は、絶縁および安全機能の観点からICを選定する際の重要な要素です。
製品タイプ
STの主要製品は、20Vまでのバッテリをモニタリングおよびバランシングすることができます。この数字は、デイジー・チェーン構成を使用して最大31個のICをスタックすれば、800Vまで引き上げることができ、優れたモジュール性と柔軟性を提供します。A/Dコンバータ、電圧レギュレータ、電流センス・アンプ、温度センサ・インタフェースを集積することにより、 必要な周辺部品点数を最小限に抑えます。
メリット
- 高電圧側には、モニタリング対象の各セルに専用のコンバータが搭載されています。これにより、高い精度(最大1.4mV)での電圧測定の同時変換(300µsでの合計変換)を可能にしています。
- 電圧低下、過電圧、過電流、過熱などの診断機能と保護機能による安全な動作
- オンボード・バッテリ・スタック電流センス・アンプの搭載
- 各セル専用のコンバータにより、電圧の同期測定が可能になり、精度が向上
- あらゆる主要なBMSコンポーネント(マイクロコントローラ、ドライバ、保護、パワーMOSFET)に関する各種の資料と評価ボード