STM32H523/533

STM32H533製品ラインは、512KBのFlashメモリと複数の暗号化アクセラレータ･エンジン（AES、PKA、OTFDEC）を搭載し、ST-iROTを提供します。

これらの製品ラインは、Arm® Cortex®-M33コアをベースとしており、最大250MHzで動作するArmv8-M向けTrustZone®、デジタル･シグナル･プロセッサ（DSP）、浮動小数点演算器（FPU）を搭載し、最大125℃までの温度範囲に対応したオプションも提供しています。

• 性能
  STM32H523 / 533を250MHzで動作させ、ST独自のARTアクセラレータ™により0ウェイト･ステートでFlashメモリからコードを実行したときの性能は、375 DMIPS / 1023 CoreMarkに達します。
• 内蔵ペリフェラル
  • MIPI-I3C、FDCAN、USB 2.0フルスピードのホストおよびデバイス、USB Type-C® / USB Power Delivery、カメラ･インタフェースをはじめとする最大21の通信ペリフェラル
  • 16bitパラレル･インタフェースを備えたフレキシブル･メモリ･コントローラ（FMC）またはOcto-SPIシリアルFlashメモリ･インタフェースによる優れたメモリ拡張性
  • 複数の16bitおよび32bitタイマ
• セキュリティ
  STM32H533ラインには、以下のセキュリティ機能が搭載されています。
  • X-CUBE-STROTとして提供されるSTM32Trust RoT（ST-RoT）（2024年第4四半期提供開始）：
    • TrustZone®によって機密保護、認証、ソフトウェアIPの更新に対応するターンキー･セキュリティ･サービスを提供
    • OEMまたはサードパーティは重要なコードをメイン･アプリケーションから隔離して開発、保護可能
    • TrustZone®の複雑な設定を抽象化
  • SESIPレベル3およびPSA認証レベル3をターゲットとした認証
  • ランタイム･コードを隔離できるTrustZone®メカニズム
  • サイドチャネル攻撃に対するハードウェア耐性を備えたAES暗号化エンジンおよびPKA（公開鍵アクセラレータ）
  • TRNG FIPS SP800-90Bと互換性のある対象CMVP暗号化検証認証
  • ハードウェア･ユニーク･キー（HUK）を備えたセキュアなキー･ストレージ
  • 初期プログラミング時にソフトウェアIPを認証、保護するセキュア･ファームウェア･インストール（SFI）
  • ECDSA-P256認証で制御するデバッグ･アクセス
  • ST-iRoT：セキュア･ブート、ファームウェア更新、シリアル･ローダ、セキュア･デバッグ･メカニズムを搭載した、事前に設定された改ざん不能のルート･オブ･トラスト（RoT）
• 高い電力効率
  • 110µA/MHz（標準）（VDD = 3.3V、25℃、Runモード（ペリフェラルはオフ）の場合）
  • 150µA（標準）（STOPモード（RAMは全て保持）（低消費電力モード）の場合）
  • 3.5µA（標準）（STANDBYモード（低消費電力モード）の場合）
  • 標準：570nA（VBATモード（低消費電力モード、RTCは作動）の場合）