ST25R3919B

概要

ST25R3916BおよびST25R3917Bは、NFCイニシエータ、NFCターゲット、NFCリーダライタ、およびNFCカード･エミュレーション･モードに適宜対応できる高性能なNFCユニバーサル･デバイスです。

本NFC ICは、EMVCo 3.1aのアナログおよびデジタル仕様に完全準拠し、POS端末アプリケーション向けに最適化されています。ノイズの多いLCDディスプレイの周辺にアンテナが配置されるような過酷な条件向けの製品でもEMVCo認証を短期間で取得できます。

ST25R3916Bデバイスには、高度なアナログ･フロントエンド（AFE）に加えて高集積データ･フレーミング･システムを搭載し、ISO 18092パッシブ / アクティブ･イニシエータ、ISO18092パッシブ / アクティブ･ターゲット、高ビットレート対応を含むNFC-A / B（ISO 14443A/B）リーダライタ、NFC-F（FeliCa™）リーダライタ、最大53kbpsのNFC-V（ISO 15693）リーダライタ、およびNFC-A / NFC-Fカード･エミュレーションをサポートしています。ST25R3917Bでは、ST25R3916Bと比べ、提供される機能セットの数が少なくなります。

アナログ･フロントエンドおよびフレーミング･システムによる特殊なストリーム･モードとトランスペアレント･モードにより、リーダライタ･モードやカード･エミュレーション･モードにおいて他のカスタム･プロトコルを実装することができます。

ST25R3916BおよびST25R3917Bは、高RF出力を特徴としており、高効率でアンテナを直接駆動します。

ST25R3916BおよびST25R3917Bは、低電力アプリケーション用としても非常に優れた製品となっています。アンテナ信号の振幅や位相を測定することで、カードの有無を検知します。また、低電力RCオシレータやウェイクアップ･タイマが搭載されているため、設定した時間後にST25R3916BおよびST25R3917Bを自動的に起動して、1つまたは複数の低電力カード有無検出テクノロジー（位相および振幅）を使ってタグの有無を確認することができます。

ST25R3916BおよびST25R3917Bは、広い電源範囲（-40℃～+105℃で2.6V～5.5V、-20℃～+105℃で2.4V～5.5V）および広いペリフェラルI/O電圧範囲（1.65V～5.5V）で動作するよう設計されています。

本デバイスは、このような高RF出力、低電力モード、広い電源範囲を併せもっており、基幹的枢要なNFCアプリケーションに最適です。