ソリューション概要
SL-P-IOD02A1のシステム全体は、さまざまなMEMSセンサとL6364トランシーバ間のIO-Link通信を制御する超低消費電力マイクロコントローラ(マイコン)STM32L4によって管理されています。STM32L4の内蔵シリアル・オーディオ・インタフェース(SAI)は、無指向性デジタル・マイクIMP34DT05からのオーディオ信号を処理し、その他の環境 / モーション・センサはSTM32L4のI²Cインタフェースによって管理されます。
L6364トランシーバは、24Vバス・レールとマイコン間のIO-Link通信を制御します。マイコンは、IO-Link通信インタフェースに接続されたセンサおよびアクチュエータに関する情報を持つIOデバイス・ディスクリプション(IODD)を内蔵しています。L6364トランシーバは、IO-Linkの電気的およびタイミングの互換性を保証しているほか、最大50mAをMEMSセンサに供給でき、外部TVSを必要とせずに最大±1.4kV(500Ω結合)の電気サージへの耐性があるため、必要なコストとサイズを削減します。さらに、L6364の高いEMC耐性により、過酷な産業環境でもアプリケーション全体の動作が保証されます。
L6364に内蔵された設定可能なDC-DC周波数および電圧レギュレータが消費電力を改善し、マルチオクテット送信モードが大幅にマイコンの計算工数を削減するため、アプリケーションの消費電力をさらに低減することができます。
また、デュアル電源の双方向レベル・トランスレータST2378Eを追加することで電源レールを3.3V~1.8Vに引き下げることで、電力損失の改善も可能ですアプリケーションの電気的要件に応じて、電圧レギュレータ(3.3Vレール向けの低ノイズLD39050、または5.0Vレール向けに設定可能なLD1117Aなど)も追加できます。
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搭載製品の特徴
- 消費電力改善のため、対のIO-Linkチャネルを個別に、または接続(結合モード)して利用可能
- 優れた保護ソリューション
- 内蔵されたSAIが最高速のデジタル・マイクロフォン管理を実現
- 106nA未満のシャットダウン・モード
- STOPモードからの4µsウェイクアップ
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All Features
技術
- 動作電圧範囲: 最大35V
- 負荷: 最大50mA
- 38.4kボーレート(COM2)および230.4kボーレート(COM3)をサポート
- IO-Linkコマンド(Startup / Preoperate / Operate / Direct Parameter (page 1))をサポートするIO-Linkスタック・ライブラリ
- L+ / CQ / DIO / Lラインでの完全なゼロ電流逆極性
性能
- L+ / CQ / DIO / Lライン500Ω結合でのサージ・パルス耐性: 最大±1.4kV
- 接触 / 気中ESD耐性: ≤ ±3kV
- バースト・ノイズ耐性: ≤ ±1kV
準拠規格
- 放射性妨害波(EMフィールド: 30MHz~1GHz): < 40dB µV/m
- 伝導外乱耐性(150kHz~80MHz): ≤ 10V
- RF耐性EMフィールド(80MHz~1GHz): ≤ 10V/m
- RF耐性EMフィールド(1GHz~2.7GHz): ≤ 3 V/m
- サージ・パルス耐性(500Ω結合): ≤ ±1.2kV