よりコネクテッドな自動車の普及に伴い、自動車のアーキテクチャはますます複雑になり、高度に集積された電子部品の重要性が高まっています。また、車載ネットワークの高速化や自動車からクラウドへの高速接続といったトレンドにより、車載通信および外部通信向けの中央ハブとして機能する、高性能スマート･ゲートウェイの需要が高まっています。スマート･ゲートウェイは、データ交換の処理において高い性能を実現するとともに、悪意のあるデータを自動車システムに注入することでドライバの安全性を損なったり、データのプライバシーを侵害する恐れのある潜在的なサイバー攻撃から、ドライバを保護するために最高レベルのセキュリティを確立できるよう設計する必要があります。セキュア･ゲートウェイは、クラウドから無線送信されるソフトウェア更新ファイル、システム障害を避けるための予知保全分析、車載診断、およびセキュアな車載通信に対応した堅牢かつ信頼性の高いノードです。
車載用スマート･ゲートウェイの完全なセキュリティを実現するSTのターンキー･ソリューション
スマート･ゲートウェイは、セキュリティ機能に特化して設計された車載用マイクロコントローラ（マイコン）を中心に構築されています。STの車載用マイコンは、優れた性能と高いスループットにより、さまざまな車載アプリケーションをリアルタイムで実行します。また、進化を続ける通信プロトコルへの対応や、高度なセキュリティ規格への準拠に貢献します。
SPC58 Chorusファミリは、信頼性が高い独立したハードウェア･セキュリティ･モジュール（HSM）を搭載し、堅牢な設計を特徴とする車載用マイコンです。最先端かつ高効率のデータ暗号化機能を搭載し、セキュアなプロトコルを実行しながら、認証フローとメッセージ整合性チェックを実行することができます。搭載されたHSMは、独自のCPU、内部RAM、およびNVMを内蔵しています。これらは、メインCPUとアプリケーション･ソフトウェアから独立しているため、セキュリティ･サブシステムとして分離されており、潜在的なサイバー攻撃を防ぎます。
また、セキュア・マイクロコントローラ「ST33G1M2A」を組み合わせることで、EAL5+ Common Criteria認証に準拠したさらなるセキュリティの強化が可能です。ST33G1M2Aは、偽造防止ソリューションを提供して、秘密鍵やデータ・ストレージを保護します。セキュア・ブート、認証、暗号化、署名生成および検証向けの暗号化サービスや、ローカルおよびリモートの構成証明サービスも安全に分離され、ST33G1M2A上で実行することができます。
