航空宇宙向けASIC

耐放射線性 & 放射線対応テクノロジー

STは、航空宇宙産業向けの耐放射線性ASIC(特定用途向けIC)において確立された専門性を有しています。また、耐放射線性技術のエキスパートによって開発されたライブラリ、IP / ツール、開発手法を含む包括的な航空宇宙テクノロジー・プラットフォームを提供しています。さらに、CMOSミックスド・シグナルIC、SiGe、パワー半導体、IPD(集積型受動デバイス)などの差別化された耐放射線性技術を、ASICやファンドリを利用する主要顧客に提案しています。

STのレンヌ工場(フランス)は、ESCCおよびQML認証を取得しており、STの航空宇宙 / 高信頼性サプライチェーンの中核です。パートナー企業とのネットワークにより、ソリューション開発から試作開発、生産までの段階で包括的なサポートを提供可能です。主に元請業者や観測機器 / サブシステム・サプライヤのASIC要件に対応するとともに、ASSPや標準製品を開発するファブレス・チップ・メーカー向けにFoundry+サービスも提供しています。

耐放射線性テクノロジー

耐放射線強化テクノロジーには専用の耐放射線強化ライブラリおよびハードIP、特定のツールや強化方法論などが含まれています。

放射線対応テクノロジー

放射線対応テクノロジーは、理論的解析、特定放射線テスト、および飛行履歴を通じて実証された、設計ベースの耐放射線性製品の開発を可能にします。

高品質長期供給
が保証された
自社工場で
ウェハを量産

ポートフォリオ

技術 採用製品 主な特徴 ステータス
技術 採用製品 主な特徴 ステータス
28 nm FD-SOI デジタル / アナログ / RF 耐放射線性プラットフォームおよびIPを利用可能 LEO衛星、GEO衛星
65 nm デジタル / アナログ 耐放射線性プラットフォームおよびIPを利用可能 QML-V GEO衛星
BICMOS55X RF / デジタル fT=365 GHz – fMAX=440 GHz 開発
BICMOS9MW RF / デジタル fT=220 GHz – fMAX=280 GHz LEO衛星
HCMOS9A デジタル / アナログ GEO衛星
BCD6s SOI パワーIC 最大190V GEO衛星
集積型受動デバイス(IPD) RFフィルタ GEO衛星
CMOS イメージ・センサ / 読出し集積回路(ROIC) 大型ピクセル、IR、表面照射(FSI)、裏面照射(BSI)、スティッチング GEO衛星
28 nm FD-SOI 技術 採用製品 主な特徴 ステータス デジタル / アナログ / RF 耐放射線性プラットフォームおよびIPを利用可能 LEO衛星、GEO衛星
65 nm 技術 採用製品 主な特徴 ステータス デジタル / アナログ 耐放射線性プラットフォームおよびIPを利用可能 QML-V GEO衛星
BICMOS55X 技術 採用製品 主な特徴 ステータス RF / デジタル fT=365 GHz – fMAX=440 GHz 開発
BICMOS9MW 技術 採用製品 主な特徴 ステータス RF / デジタル fT=220 GHz – fMAX=280 GHz LEO衛星
HCMOS9A 技術 採用製品 主な特徴 ステータス デジタル / アナログ GEO衛星
BCD6s SOI 技術 採用製品 主な特徴 ステータス パワーIC 最大190V GEO衛星
集積型受動デバイス(IPD) 技術 採用製品 主な特徴 ステータス RFフィルタ GEO衛星
CMOS 技術 採用製品 主な特徴 ステータス イメージ・センサ / 読出し集積回路(ROIC) 大型ピクセル、IR、表面照射(FSI)、裏面照射(BSI)、スティッチング GEO衛星

STの耐放射線性技術

45年以上にわたり、STは、設計やプロセスによって強化された製品および航空宇宙・通信・車載アプリケーション向けに特化したライブラリや強化マクロセルを用いた幅広い製品の開発において、独自の専門性を培っています。

パイオニア
45年
以上の経験
堅牢性
1,000+
セル / チップの放射線テスト
信頼性
1000億
無故障飛行時間(累積)

独自ツールと方法

STは、さまざまなテクノロジーや製品への数千回わたる放射線テストを通じて、独自のツールや方法論を開発開発しています。これらのツールは、STの65nmおよび28nm FD-SOI耐放射線性ライブラリに完全に導入されており、特定のミッション・プロファイルに基づく性能、消費電力、およびダイ・サイズの最適化が可能です。

独自ツールと方法*

  • 放射線センサ
  • 吸収線量(TID)を考慮した経年劣化モデル
  • マルチスケール・フォールト・インジェクション・シミュレータ
  • SEUモンテカルロ・コード
  • 超選択的強化(CPU、SOC)

耐放射線強化IP & ライブラリ*

  • SERDES、ADC、DAC、PLL
  • Arm®:A53、R52耐放射線マクロセル

 

*航空宇宙向け製品では65nmおよび28nm FD-SOIを採用

航空宇宙用パッケージ & 認定

STは、ASIC生産およびFoundry+サービスによる完全なサプライチェーンを提案します。



ヨーロッパにおける生産

従来の航空宇宙用製品はすべて、ESCCおよびQML認定取得済みのレンヌ(フランス)工場で組み立てられています。 航空宇宙産業における「New Space(ニュー・スペース)」に対応したプラスチック・パッケージを使用する製品組立ては、アジアおよびヨーロッパの工場で行われています。

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航空宇宙用IC向けの
先進的なパッケージ

レンヌ工場は、フリップチップ実装およびワイヤ・ボンディング実装の両方に対応しています。近年機能強化されたフリップチップ実装ラインは、従来または新たな航空宇宙アプリケーション向けのセラミック基板や有機基板に対応しています。また、熱管理の改善に貢献する上面冷却パッケージにも対応し、少量~中量生産が可能です。さらに、密封型セラミック・パッケージ用の既存ワイヤ・ボンディング実装ラインもアップグレードし、生産能力が向上したほか、CQFP352やCLGA625までの高密度ASICに対応できるようになりました。

Advanced flip-chip line

品質保証

STは、航空宇宙用製品およびテクノロジーへの数十年間にわたる取り組みを通じ、航空宇宙用製品の品質保証に関する高度な専門性を培ってきました。これは、ESCC、QML、JANの3規格における認証取得によって裏付けられています。 この高度な専門性により、最先端の航空宇宙用ASICやASSPで求められるテクノロジーおよびパッケージ技術での認証取得も可能になりました。

STのESCCおよびQML認定済み製品は、航空宇宙用ASICおよびFoundry+の顧客が公的機関による認定や、特定のミッション・プロファイルに合わせてカスタマイズされた認定を取得する上で貢献します。

付加価値サービス、ワーキング・モデル、開発エコシステム

28nm FD-SOI、65nm CMOS、130 & 55nm BiCMOS(SiGe)といったテクノロジーは新規開発に最適です。すでに、一部の設計企業では、航空宇宙アプリケーション向けの耐放射線性部品の開発で採用が進んでいます。STは、この他にも幅広い放射線対応技術に対するサポートを拡大し、航空宇宙用ASICおよびFoundry+向けに提案しています。

これらの技術の多くがSTの低コスト試作開発およびマルチプロジェクト・ウェハ(MPW)サービスの対象です(一部制約が適用されることもあります)。 STは、完全なファンドリ・モデルから完全なASICまで、さまざまなレベルにおいてサポートや付加価値を提案しています。

航空宇宙
アプリケーション向け
製品の詳細

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航空宇宙アプリケーション向けのASIC
プラットフォームおよびFoundry+
サービスについての詳細は、STまでお問い合わせください。