VL53L5CX

概要

VL53L5CXは、STのFlightSense製品ファミリを拡充する最新のマルチゾーン対応ToF（Time-of-Flight）測距センサです。小型のリフロー対応パッケージにSPAD（単一光子アバランシェ・ダイオード）アレイ、赤外フィルタ、回折光学素子（DOE）を集積することで、さまざまな周辺光の環境と幅広いカバー･ガラス素材に対応し、優れた測距性能を提供します。

垂直共振器型面発光レーザ（VCSEL）の上部にDOEを使用することで、正方形のFoV（視野角）をシーンに投影することができます。この光線の反射は、受光部のレンズによってSPADアレイ上に結像されます。

VL53L5CXには、STの最新世代のダイレクトToFテクノロジーを使用しています。これにより、従来の赤外線センサとは異なり、対象物の色や反射率に影響されずに絶対距離を測定することができます。最長400cmの距離を正確に測定し、60Hzの高速で作動する、きわめて高速のマルチゾーン対応小型ToFセンサです。

マルチゾーンの測距は、最大8 x 8ゾーン、対角63°と広いFoVが可能で、ソフトウェアによる縮小が可能です。

また、STの特許取得済みヒストグラム･アルゴリズムにより、FoV内の複数の対象物を検出できます。また、60cmを超える距離ではカバー･ガラスによるクロストークに対する耐性が提供されます。