CATEGORIES

ワイドバンドギャップ・トランジスタ 

高効率化、小型化、軽量化、システムの低コスト化を実現する新材料であるワイド・バンドギャップ半導体(WBG)は、さらなるエネルギー効率を実現する上できわめて重要です。STは、STPOWERファミリに属するベア・ダイ、ディスクリート、モジュールに対応するSiC(シリコン・カーバイド)パワーMOSFETおよびGaN(窒化ガリウム)e-mode HEMT(高電子移動度トランジスタ)の幅広い製品ポートフォリオを提供しています。

  • シリコン・カーバイド(SiC)は、3電子ボルト(eV)のバンドギャップをもち、シリコン(Si)に比べてはるかに高い熱伝導率を特徴とします。SiCパワーMOSFETは、高電力密度と、シリコンよりも優れたスイッチング性能を兼ね備えており、高耐圧 / 高電力アプリケーションに最適です。STの幅広いSiC MOSFETポートフォリオには、温度による変動に対して非常に安定したオン抵抗(RDS(on))を備えた第1世代製品から、高速スイッチング特性を備えた最新の第3世代SiC MOSFETまで揃っており、開発者は設計要件に最適な製品をお探しいただけます。これにより、小さな設計マージンで、設計の性能を向上させることができます。STのSiC MOSFETは、650V~2200Vという広い範囲に対応しており、トラクション・インバータ、オンボード・チャージャ、急速充電ステーション、DC-DCコンバータ、ハイエンドPFC、スイッチング電源(SMPS)、補助電源、さらには無停電電源装置(UPS)、ソーラー・インバータ、溶接機器、産業用ドライブなどの産業用および車載用アプリケーションに最適です。STPOWER SiC MOSFETは、さまざまなディスクリート・パッケージ、およびベア・ダイとしても提供されます。
  • シリコン基板上に窒化ガリウムを形成するGaN/Si(ガン・オン・シリコン)は、ワイド・バンドギャップ半導体(WBG)ファミリに属し、3.4eVのバンドギャップをもち、電子移動度においてもSiCを上回る性能を特徴とします。また、シリコンに比べて10倍のブレークダウン電圧と2倍の電子移動度をもちます。出力電荷とゲート電荷はいずれもシリコンの1/10であり、特にブリッジ・トポロジにおける高周波数動作に重要な逆リカバリ損失はほとんどありません。GaNは、幅広いテクノロジーに適しており、現代の共振トポロジにおいてきわめて高い電力効率を実現します。GaN HEMTは、その特性により、電気自動車だけでなく100V / 650V / 900Vの産業用、通信用、およびコンスーマ向けアプリケーションにも幅広く採用されることが想定されています。

STPOWER SiCおよびGaNパワー・トランジスタは、さらなる電力効率や機器の小型化を実現し、より環境に優しく、より豊かな暮らしの実現に貢献します。

New 650 V, 22 mΩ typ (at 150 °C) SiC power MOSFET

ST has extended its portfolio of SiC MOSFETs with the introduction of the 22 mΩ typ (at 150 °C), 650 V SCTW100N65G2AG which increases the electrical efficiency of EVs and hybrid vehicles. When used in the EV/HEV main inverter, it increases the efficiency by up to 3% compared with an equivalent IGBT solution, translating into longer battery life and a lighter power unit. ST’s SiC MOSFETs also feature the industry’s highest junction-temperature rating of 200°C and show a very small variation of the on-state resistance even at high temperatures. This leads to higher system efficiency, which reduces cooling requirements and PCB form factors simplifying thermal management.
The new 650 V SiC MOSFET is currently sampling to lead customers and will soon complete the qualification to AEC-Q101.