NFCタッチポイントは、アイコンが印刷されたラベルやステッカーなどの裏側に、集積回路とNFCアンテナで構成されるNFCタグを組み込んだもので、スマートフォンとの通信を実現します。
NFCソリューションで一歩先のユーザ体験を。
NFCタッチポイントは、アイコンが印刷されたラベルやステッカーなどの裏側に、集積回路とNFCアンテナで構成されるNFCタグを組み込んだもので、スマートフォンとの通信を実現します。
NFCタグICとNFCアンテナは 連携して バッテリ・レスの機能モジュールを形成します。
NFCタグに応じて、異なるタグICを使用することができます。NFCタグICは特定のアプリケーション向けに調整されており、メモリ容量や準拠している仕様などにおいて異なる可能性があります。
STの製品ポートフォリオでは、公共交通系チケット(ST25TB) やトレーサビリティ (ST25TV) 専用のNFCタグICに加え、ワイヤレス・ペアリングやブランド認知 (ST25TA およびST25TV)向けのNFCタグICが提供されています。
NFCタッチポイントはNFCタグICと NFCアンテナ を組み合わせているため、従来のラベルやステッカーとは異なり、特別な注意が必要になります。
NFC / RFID タグ & リーダライタIC ST25ファミリには、幅広い NFC RFIDタグICとチップが取り揃えられており、ラベルやステッカー、および専用のパッケージに集積することができます。また、衣類やボトル、キー・フォブといった製品に対して<1>簡単かつ製品の形状を崩さずに集積する ために、超薄型や防水仕様、および耐衝撃性といった機能を実現することも可能です。
NFCチップ自体には、NFCアプリケーション専用の機能が組み込まれています。ST25Tシリーズは、 (TruST25デジタル署名、パスワード、および堅牢な最大64Kbitのメモリなど、コンスーマ・エンゲージメント・アプリケーション向けに、ブランド認知を高めるための機能を提供します。
NFCタッチポイントは、主にコンスーマ向け製品に搭載されます。
NFC技術 は、インタラクティブでダイナミックなモバイル・アプリケーションの開発に貢献し、より魅力的なサービスを実現します。
ここでは、NFCを実装する上でのヒントをいくつかご紹介します。
STのNFCフォーラム準拠製品リスト
NFC フォーラム認証済みのタグICを使用することで、より便利で魅力的なサービスを実現することができます。
これにより、動作の一貫性が確保され、スマートフォンだけでなくNFCリーダライタとの通信も可能となります。NFCリーダライタは、製造時にNFCタグICをプログラミングするために使用されます。
NFCフォーラムの認証プログラムでは、あらゆる種類のスマートフォンのコマンドやリクエストに対するタグICの反応を検証する(「デジタル仕様」)とともに、タグの動作範囲も検証します(「アナログ仕様」)。
さらに、NFC対応スマートフォンはNFCフォーラムに準拠しているため、NFCフォーラムに準拠したNFCタグICおよびNFCリーダライタを使用することで優れた相互運用性が実現します。
STは、幅広いメモリ・サイズや機能のオプションを備えた、さまざまなNFCフォーラム認証済みNFCタグICを提供しています。
NFCフォーラムは、性能レベルに応じてNFCタグICを5つに分類しています。
Type 5 NFCタグICは、ISO / IEC14443をベースにしたType 1~Type 4と異なり、ISO/IEC15693に準拠しています。高速のデータ・レートが得意な一方で通信距離が短い特性から、ISO/IEC14443ベースのType 1~Type 4は主に、交通、非接触決済、パスポートなどに使用されます。
一方で、Type 5 NFCタグICに使用されているISO / IEC 15693テクノロジーは、NFC対応スマートフォンおよびRFIDリーダライタに最適な通信範囲を確保するために開発されています。また、起動に必要な電力が少なく、スマートフォンから迅速に検出することができるため、利便性の向上に貢献します。
Type 5 NFCタグICでは、Type 1~Type 4と同程度の動作範囲を、より小さなNFCアンテナで実現することが可能です。
関連製品
Type 5 NFCタグICを使用する場合、動作範囲はNFCリーダライタのアンテナ・サイズと同程度と概算することができます。
ゲートやポータルに使用される産業用RFIDリーダライタでは、大型のアンテナを使用するため、2つのゲート間の距離(約1m~1.5m)を網羅する動作範囲を実現することも可能です。
これにより、工場におけるアセット・トラッキングを実現し、エンド・ユーザに至るまで一貫してNFCを実装することができます。
NFCは数cmの範囲内で動作するため、NFC対応製品やNFCタッチポイントの設置場所をユーザが簡単に認識できることがきわめて重要となります。
NFCの使用方法などを記載したラベルをNFC対応製品に貼り付け、使用方法をユーザに説明することで利用を促すことができます。
一方で、NFCタグの位置がわかりづらい場合、ユーザの混乱を招く可能性もあるため、注意が必要です。
対策の1つとして、NFCフォーラムのロゴをNFCタグIC上の適切な位置に配置することが挙げられます。
「Nマーク」は、NFCフォーラムが推奨する国際的に認定されたロゴです。
TNFCフォーラムのロゴは無料で使用できますが、一貫したユーザ体験を保つために、Nマーク・ライセンス(N-Mark Trademark License Agreement)*に同意する必要があります。
また、距離のワイヤレス通信ができることを示す独自のロゴを作成し、製品や製品ラベルに配置することも可能です。
汎用的なワイヤレス通信のピクトグラムなども、タッチポイントの場所を明確にする方法として有効です。
製品上に配置されたNFCタグICの位置が、NFCタッチポイントの位置となります。
タグを読み取るには、ユーザがタグ付近の動作範囲内にスマートフォンを近づける必要があります。
そのため、NFCタッチポイントの動作範囲内に、ユーザが自由にアクセスできなければなりません。
NFCタッチポイントの動作範囲は、NFCフォーラム・リファレンス・リーダライタによって定義されています。
しかし実際には、それぞれ異なる読取り範囲と特徴を備えたさまざまなNFC対応スマートフォンとともに使用されます。そのため、以下のガイドラインに従うことを推奨します。
NFCタッチポイントの動作範囲はユーザ体験を決定する重要な要因です。
そのため、動作範囲を可能な限り広くして、ユーザがNFCタッチポイントと簡単に通信できるようにする必要があります。より広い動作範囲を確保することで、迅速にトランザクションを開始することができるため、ユーザの時間を節約することができます。
認証済みのNFCタグICを使用して最高の相互運用性を確保し、動作範囲を最大限に広げることで、より便利なサービスが実現します。
コンスーマ製品への実装では多くの場合、NFCアンテナは、製品やブランド・マーケティングのガイドラインに適合するよう、アプリケーションに応じて調整およびパーソナライズされます。この場合、最大限の動作範囲となるようNFCタグICやNFCアンテナのサイズを選択することが重要です。
優れたユーザ体験を実現する動作範囲についての明確な指標などはありませんが、初期からNFCを採用してきた企業のフィールド・テストに基づき、NFC対応スマートフォンとNFCタグICとの間に2cm程度の読取り範囲を確保できるようにNFCアンテナを設計することが推奨されています。
効率的なトランザクションを実現するため、スマートフォンとNFCタッチポイント(タグ)を近づけたときに、双方のアンテナが向かい合う必要があります。
また、最高のパフォーマンスを実現するため、NFCタッチポイントとスマートフォン間の距離が最短となるようNFCタグの位置を設定する必要があります。
ボトルのネック部分など、凹面に配置した場合、スマートフォンとNFCタッチポイント間の距離は離れてしまいます。
一方で、平坦な表面ではスマートフォンとNFCタッチポイントの距離が短くなるため、より効率的で迅速なトランザクションが可能です。
凸面は、スマートフォンとNFCタッチポイントの距離が短くなるため、NFCタグICの配置に適しています。一方で、凹面への配置はスマートフォンとNFCタグICとの距離が離れてしまい、接続の確立が難しくなるため、効果的ではありません。
NFC技術は、プラスチックや液体、布、ガラス、木材、紙、ボール紙などさまざまな素材とともに使用され、特定の条件下では金属とともに使用されることもあります。
以下の素材とともに使用される場合、NFCタッチポイントの性能に影響を与える可能性があります。
NFCタッチポイントは、メカ的な制約があるアンテナに取り付けられた集積回路(IC)で構成されているため、次の環境要因によってNFCタグICが破損する可能性があります。
NFCタッチポイントの実際の使用環境(最終的にNFCタグICが取り付けられる場所や状況)と、フリーエア環境では、NFCタグICの動作が大きく異なる場合があります。
そのため、NFCタッチポイントの性能を評価する場合は、常に実際に使用する環境下で行う必要があります。
ここまで、NFCタグの設計におけるヒントや、最大限の性能を発揮するためのNFCアンテナの選択、およびNFCタッチポイントの最適な設置場所について紹介してきました。最後に、実際に使用される条件下で、スマートフォンを使用してテストを行う必要があります。
実用的な動作範囲評価では、以下のポイントが重要となります。
以下の表は、各種スマートフォンを用いたNFCタグICの範囲測定例です。
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