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STM32F767/777ラインは、Arm Cortex-M7コア(最大216MHz、倍精度浮動小数点ユニット内蔵)の性能を提供しつつ、STM32F427/429/437/439ラインと同等の低い静的消費電力(STOPモード時)を実現しています。

  • 性能: 最大動作周波数216MHzでの実行時に、1082CoreMark/462DMIPSの性能を発揮し(STのART AcceleratorによるFlashメモリからのゼロ・ウェイト・ステート命令実行時)、DSP命令と浮動小数点演算ユニットにより、対応可能なアプリケーションの範囲を拡張します。L1キャッシュ(Iキャッシュ16KB+Dキャッシュ16KB)により、外部メモリからも性能を落とすことなく命令を実行することができます。
  • 電力効率: ST独自の90nmプロセス、ART Accelerator、およびダイナミック・パワー・スケーリングにより、Flashメモリから実行した場合のRUNモードの消費電力は1.8Vでわずか7CoreMark/mWです。STOPモードの消費電力は、通常は100µAです。
  • グラフィックス:2レイヤ・サポートが可能な新しいLCD-TFTコントローラ・インタフェースと、Chrom‑ART Accelerator™(グラフィック・アクセラレータ)を搭載しています。ARTアクセラレータは、CPU処理の2倍の速度でグラフィック・コンテンツを処理し、効率的な2D画像データのコピーのほか、画像フォーマット変換や画像ブレンディング(半透過レベルでの画像ミキシング)などの追加機能をサポートします。このため、グラフィック・コンテンツの処理をChrom-ART Acceleratorにオフロードすることにより、CPUコアのリソースを他のアプリケーション処理にに振り当て可能です。さらに、STM32F767/777ラインは、JPEGの高速エンコーディングおよびデコーディングを可能にするJPEGハードウェア・アクセラレータを内蔵し、CPUの負荷を軽減、他のタスクにもCPUを使用できるようにします。
  • 搭載機能
    • オーディオ: 専用オーディオPLL (2 PLL)、半二重I2Sインタフェース(3ch)、時分割多重(TDM)モードをサポートする新しいシリアル・オーディオ・インタフェース(SAI)、およびDFSDM(シグマ・デルタ・モジュレータまたはMEMSマイクロフォン用デジタル・フィルタ)
    • 通信インタフェース(最大28ch): UART(最大12.5Mbit/s、4ch)、USART(最大12.5Mbit/s、4ch)、SPI(最大50Mbit/s、6ch)、新しいオプションのデジタル・フィルタ機能搭載I2Cインタフェース(4ch)、CANコントローラ(3ch)、SDIO(2ch)、USB 2.0フルスピード・デバイス/ホスト/OTGコントローラ(オンチップPHY内蔵)、USB 2.0ハイスピード/フルスピード・デバイス/ホスト/OTGコントローラ(オンチップ・フルスピードPHYとULPI内蔵)、イーサネットMAC、S/PDIF入力、HDMI-CEC、およびMDIOスレーブ
    • アナログ: 2 x 12bit DAC、3 x 12bit ADC(最高2.4MSPSまたはインタリーブ・モードで7.2MSPS)最大216MHzで動作する最大18個の16bit/32bitタイマ32bitパラレル・インタフェースを備えたフレキシブル・メモリ・コントローラを使用して簡単にメモリ範囲を拡張可能。SDRAM、SRAM、PSRAM、NOR、NAND、およびCompact Flashの各種メモリのサポートを通じて、またはデュアルQuad-SPIを使用して、外部シリアルFlashメモリからコードを実行することも可能。アナログ式真乱数発成器

STM32F777ラインは、AES128、AES192、AES256暗号化(GCMとCCMをサポート)、Triple DES、およびハッシュ(MD5、SHA-1、SHA-2)アルゴリズムでハードウェア処理を実現するハードウェア暗号化エンジンを搭載しています。

STM32F767およびSTM32F777ポートフォリオは、1~2MBのFlashメモリと、128KBのデータ向け密結合メモリ(DTCM)、16KBの命令向け密結合メモリ(ITCM)、4KBのバックアップRAMを含む512KBのSRAMを搭載し、100〜216ピンのパッケージを用意しています。